賃貸一人暮らしの「水道代」節約術

2026/09/23
全国から聞こえてくる値上げの声
「全国各地で水道代の値上げが相次いでいる」―――最近、そんなニュースを目にした人も多いだろう。
〇〇市ではこの4月から20%くらい上がった。〇〇市は約30%だ、などと、チクチク胸の痛みを感じるような報道がそれこそ「相次いで」いる。
そこで、この記事では、賃貸一人暮らしの人が水道代を節約するための「節水術」をいくつか挙げていきたい。
なお、賃貸住宅が対象ということで、よくアドバイスされる節水型トイレへの取り換えなど、入居者の持ち物ではない設備の交換、改造等は含まないアイデアを紹介していくことにする。
1.洗濯での節水術
回数を減らす
洗濯での基本といえる節水術だ。洗濯物があまり溜まっておらず、少ないうちに洗濯するのを避け、まとめ洗いを心掛ける。もちろん、洗濯物の溜め過ぎ、洗濯機への詰め込み過ぎはよくないが、まとめ洗いは、通常もっとも効果的な洗濯での節水術といわれている。なお、溜めている洗う前の洗濯物に雑菌が繁殖し、臭うなどしないよう、通気性のよい洗濯用バスケットに入れ、置き場所も工夫するのがおススメだ。
洗濯機の機能を活かす
節水効果のある「ためすすぎ」のメニューを選べたり、洗濯物の量に合わせた水量調整を行ってくれる機種だったり。こうした、節水のための機能が洗濯機に備わっている場合は、それを効果的に利用する。どんな種類の洗濯物を洗うかなどの状況に合わせて、自動・手動の選択含め、これらをどう使うべきか判断していこう。そのために、説明書の熟読や多少の経験(失敗も含む)は必要だ。
風呂の残り湯を使う
昔ながらの節水術だ。家族が何人も続けて入浴するといったことがなく、お湯が汚れにくい一人暮らしにとっては、ますます有利な方法でもある。風呂の残り湯を汲み上げる機能が洗濯機に付いている場合は(風呂水ポンプなどと呼ばれる)、それを活かす節水術ともなる。ただし、それでも衛生面を考え、残り湯は「洗い」のみに使い、すすぎには使わないこと。入浴後、お湯を長時間放置してからの使用も、雑菌の繁殖が進んでいる可能性があるためNGだ。入浴剤の入った残り湯を使う場合は、洗濯に使ってもよいのか、必ず注意書きを確かめよう。OKかノーか、判らない場合は使用を控えたい。
洗濯機を換える
便器は部屋に備え付けのため勝手に取り換えられなくとも、洗濯機は通常、入居者自身の持ち物だ。いま使っているものが古く、買い換え時といった場合は、節水機能に優れた製品に取り換えると効率がよい。
2.トイレでの節水
洗浄レバーの使い分け
分かれていないものもあるが、「大」「小」を選択できる場合は、しっかり使い分けをする。トイレでの節水の基本だ。
「何度も流す」を避ける
周囲に気兼ねする必要のない一人暮らしだ。音や臭いを気にして、トイレを使用中に水を流し、最後にまた流し、といったことを自宅ではやめることにする。大いに節水につながる。
これはNG。昔広まった節水術
以前、水の入ったペットボトルを水洗トイレのタンクの中に入れ、その体積の分だけ、タンクに貯まる水の量を減らす方法が節水術として広まったことがある。だが、この行為は、タンク内の部品との接触等による故障やトラブルの原因となるため、いまはやめるよう呼びかけられている。賃貸の場合、トイレの設備一式は入居者のものではないのでなおさらだ。
3.キッチン、洗面台での節水
水やお湯を多く出し過ぎない
キッチンでも洗面台でも、必要以上に水道の蛇口ハンドルやレバーを開くのが習慣になっている人がいる。一度絞ってみて、どのくらいの水量や勢いで用が足りるか確かめてみよう。特に手洗いの際など、手は器用に動くので、思ったより細い水で十分なことに驚いたりするはずだ。これまでが出し過ぎだったと気付けば、その日から節水習慣がスタートする。
出しっぱなしにしない
こまめに水やお湯を止めずに、出しっぱなしで作業するのが習慣になっている人もいる。洗剤の付いたスポンジで食器をぬぐっている間、横では水を出しっぱなし。コップでうがいをしている間も出しっぱなし―――などだ。蛇口から無駄に水が流れ落ちている時間を極力つくらないことだ。
つけ置き洗いする
洗う前の食器などをボウルに溜めた水やお湯、または、洗剤を含んだそれらに沈め、汚れを取りやすくしてからスポンジで洗う。そのあとすすぎはまとめて一斉に行う―――、定番の節水術だ。なお、一人暮らしはここでも有利だ。ボウルに一度で浸かり切らないほど多くの食器等を洗うケースが少ないため、つけ置きを繰り返さずとも済むからだ。ただし、つけ置きしっぱなしはよくない。長くとも数十分くらいまでに留めよう。菌が繁殖し、洗ったあとも食器の溝部分等に残るおそれがあるなど、不衛生な状態になりかねない。
油汚れを事前に拭き取っておく
食器や保存容器についた油汚れ、さらにはフライパンの内側に広がった油など、これらは洗いとすすぎを何度も繰り返させることで、水やお湯を流す時間が長引く原因となりやすい。そこで、こうした油は、事前にキッチンペーパーやティッシュペーパーで拭き取っておく。すると、洗いやすすぎが早く進み、精神的なストレスも減るはずだ。だが、この場合、料理好きの自炊派などから、「キッチンペーパー等の使用がかさみ、コストや資源の浪費になる」と、いった声が挙がるのも事実だ。そこで、拭き取るパワーは少し劣るが、これらの代わりに広告などの要らない紙を利用する、あるいは、古いタオルなど、あとは捨てるだけの布製品をカットしておき、それを使う。そんな工夫もあるだろう。
シンクや洗面器にお湯を溜めて洗顔
洗面台での洗顔の際に、さきほどの「出しっぱなし」を避けるには、水やお湯をシンクに溜めて行うのが効果的だ。食器のつけ置き洗いと同様、流れる水やお湯を使うタイミングを最後の方に効率よく集めよう。なお、お婆ちゃんなどに聞けば、「だから洗面器なのよ」と、答えが返ってくるかもしれない。シンクの代わりに「持ち運べるシンク」が、昔は重宝されていたのだ。シンクがあまりきれいでないなど、抵抗がある場合は、洗面器の登場も悪くない。
4.お風呂での節水
お湯の出しっぱなしを避ける
出しっぱなしの習慣は、お風呂でもよく見られる。シャワーの出しっぱなしだ。たとえば頭を洗っている間、すすぎを始めるまでずっとシャワーからお湯が流れてしまっているなど。これをやめることで、節水だけでなく燃料の節約にもつながる。
バスタブ(浴槽)にお湯を溜め過ぎない
溢れんばかりのお湯に体を沈めるのは気持ちいいが、節水のためには控えよう。「入浴する家族の人数が多いときにお湯が少ないと、時間が長引くことも重なって冷めやすい」と、いった悩みも一人暮らしでは生じない。そのうえで、風呂のお湯の深さは、ヒートショックなど体調にトラブルが発生した際、溺れる危険性も左右する。そばにいる人の助けを呼べない一人暮らしでは、特に覚えておきたい重要なリスク管理のポイントだ。
バスタブのお湯で体や頭を洗う
バスタブにお湯を張った日は、シャワーではなく、まず、そのお湯を汲んで体や頭を洗い、そののちお湯に浸かる。効率のよい節水術だ。お湯にいきなり飛び込んでの事故、すなわちいま挙げたばかりのヒートショックの予防にもなる。
5.ひとには言えない? 節水術
以上、紹介した以外にも、なかにはさらなる剛毅な(?)節水術を実践している人もいる。「他人に言うのは恥ずかしい」とのことだが、2つ挙げてみよう。
風呂キャンセル界隈の人になる
当人曰く、「周りには言ってませんが、体質的に汗っかきでもないので、毎日シャワーの生活を数年前からやめました。いまは週2回です。なお、月イチでスーパー銭湯に通っていますが、こちらはレジャーも兼ねているので生活コストとは思っていません」―――。そのうえで、「ネットで調べたら、昭和40年代くらいまでは、お風呂は週イチの家庭も結構あったそうですよ」とのこと。事実だ。
風呂の残り湯、こちらでも活用?
述べたとおり、洗濯に使うことができる風呂の残り湯だが、これをトイレにも使うという人もなかにはいるようだ。こちらも当人曰く、「使うのは『小』の時。大きめの手おけで残り湯を汲んで、それで流します」―――。なお、コツを掴めば「大」も流せるとのことだが、詰まりなどのトラブルがあるといけないので自重しているそうだ。そうすべきだ。
(文/賃貸幸せラボラトリー)
この記事を書いた人
編集者・ライター
賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室




























