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【セカンドライフを愉しむ】昔も今も変わらない祇園祭での「蘇民将来之子孫也」という言葉に託された思い(1/2ページ)

奥村 彰太郎

2021/07/28

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写真/奥村 彰太郎

町衆の総意、伝統を守るための山鉾建てと渡御

7月の京都は祇園祭だ。コロナ禍で、祭のハイライトともいえる「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」や「神輿渡御(みこしとぎょ)」は、2020年に続き21年の今年も中止になった。しかし、今年は2年ぶりに町衆の総意で、いくつかの山鉾を建てることになった。釘を使わず荒縄だけで組み立てる職人技の伝承や、山鉾を飾る装飾品の虫干しも兼ねて行われた。


荒縄で組立てられた長刀鉾

京都の中心部である四条烏丸の周辺に「長刀鉾」「月鉾」「函谷鉾」「鶏鉾」「放下鉾」など大型の鉾が建ち並び、「コンチキチン♪ コンチキチン」の祇園囃子も奏でられた。もちろん三密を避けるように警備員による誘導もあり、ゆっくり鑑賞はできなかったが、山鉾がない20年に比べれば、祭の雰囲気を少しは味わうことができた。

コロナ対策を徹底して行われた行事

祇園祭の起源は平安時代の869年、全国で疫病が流行し、鉾を立てて疫病退散を祈願したことが始まりとされる。室町時代になって、財力のある町衆により現在のような山鉾が作られ、都大路の巡行が行われるようになったとのこと。山鉾巡行はユネスコ世界無形文化遺産にも登録されて有名だが、祇園祭は7月の1カ月にわたり行われる八坂神社の祭礼で、その間さまざまな神事が行われる。


八坂神社正門(祝国宝本殿のぼり)

例年7月17日は、山鉾巡行で街を清める「前祭(さきまつり)」の後、八坂神社の三基の神輿に載せられた御霊が氏子町内を巡る「神幸祭」が行われ、四条寺町にある御旅所に7日間、神輿が安置される。神輿が街中の御旅所に留まることで、氏子が神様の存在を身近に感じるのかもしれない。

24日は、山鉾巡行が逆回りに行われる「後祭(あとまつり)」の後、三基の神輿が八坂神社へと戻る「還幸祭」が行われる。


八坂神社舞殿に飾られた三基の神輿

今年も20年同様、神輿渡御が中止となった。三基の神輿の担ぎ手は千人以上になるため、三密を避けて、御霊が移された榊を、神輿ではなく白馬に乗せて渡御された。20年は静かな行列だったが、今年は神輿会の役員が「ホイットー ホイットー」という神輿を担ぐときの掛声で先導して御旅所に向かった。氏子の想いが伝わる光景だった。


神幸祭 御霊が白馬に乗って御旅所に向かう

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー&キャリア・カウンセラー

1953年東京生まれ、東京都立大学卒業、株式会社リクルートに入社。進学や住宅の情報誌の営業や企画・人事・総務などの管理職を務め、1995年マネー情報誌『あるじゃん』を創刊。発行人を務めた後、2004 年 ファイナンシャル・プランナー&キャリア・カウンセラーの資格を活かし、“キャリアとお金”のアドバイザーとして独立。企業研修の講師や個別相談を中心に活動中。大学の非常勤講師も務める。東京と京都のデュアルライフを実践中。

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