大家さんが賃料を下げる前にできること―大家兼ホームステージングのプロが成功事例を語る

——賃料を下げる前にできること

いよいよ賃貸繁忙期シーズンも後半戦！皆さんいかがお過ごしでしょうか。なかなか空室が埋まらない…、そんな時に「家賃を下げる」という提案をされた方も少なくはないのではないでしょうか。早く空室が埋まるならそれに越したことはない！でも一度家賃を下げてしまうと、思わぬデメリットが多いのも事実。

そんな「空室対策はしたいけど、何かいい方法ないかな」とお悩みの方必見！賃貸業界でも取り組む人が増えている「ホームステージング」について、大家兼プロのホームステージャーである湯上うららオーナーに詳しいお話を聞いてみました！

おしゃれなベッド！？ 実は段ボールなんです！

うららオーナーのプロフィール

ホームステージングとは？

「ホームステージング」は、元々は中古物件の売買の際に早く売却させるために用いられる手法です。売買物件に留まらず、賃貸の空室対策にも効果があるんだとか。

——賃貸物件での「ホームステージング」で空室対策？

賃貸物件での「ホームステージング」は、家具家電やインテリアでお部屋を魅力的に演出することで「ここに住んでみたい！」と入居希望者を自然と引き付けることができる、空室対策の一つの手法。同じようなお部屋だとしても、入居希望者にお部屋での生活風景をイメージさせることができるので、内見時に強い印象を残すことができます。

確かに入居者目線で考えると、お部屋探しの際に気になるのは、
・立地
・周辺の環境
・家賃
・設備　などたくさんありますが
「その部屋に住んだ時の生活イメージが湧くか」というのもとても大切だと思います。

とくに、最近はインターネット上でお部屋探しされる方も多いので、お部屋の情報がたくさん掲載されている中で「いかに目を惹きつけて自分の物件を見てもらえるか」という点は重要なポイントですよね。

下記は同じお部屋をステージング有り・無しで、物件掲載したら物件の印象がどう変わるのか！という例になります。

ホームステージングをした場合の掲載イメージ

ホームステージングしていない場合の掲載イメージ

大家さんが自ら入居者募集できる「ウチコミ！」でも物件ページに掲載する写真が重要であることはこれまでお伝えしている通りですが、ホームステージングをしている物件とそうでない物件では、同じお部屋でも第一印象が大きく変わるのが分かります。

ホームステージングのメリット

ホームステージングをすることによって
①空室期間の短期化、②賃料アップ（または下げ止まり）が見込めるのだとか！

空室が続いた結果、賃料を下げ続けてこれ以上は下げられない…という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
これまでうららオーナーがホームステージングをしたお部屋では、賃料アップに成功した事例も多いとのこと！また、中には1年以上空室が続いていたお部屋で、ホームステージングを実行してから1ヶ月以内に空室が埋まったケースや、賃料が5000円UPしたケースもあるそうです。

ホームステージングは、大規模なリフォームと比べて比較的安価にできるのも嬉しいポイント。下記は実際の事例の一つですが、とても素敵なお部屋に生まれ変わっていますね。

＼実際のホームステージングの事例：1ヶ月で申し込み　賃料5000円UP／

ホームステージングで押さえるべきポイントは3つだけ！

——ホームステージングは自分でする？依頼する？
ホームステージングは、自分で行うことも、詳しい方に依頼することも可能です。

うららオーナーが行う「ホームステージング」ではただ家具家電やインテリアを配置するだけでなくて、立地条件、家賃価格帯、周辺環境、現入居者の分析など、様々な要素から分析してどういう人を入居者としてターゲットにするかという「ペルソナ設定」をもとに進めていくのだとか。

それだけ聞くと、「いやいや、私には無理です！」という声も聞こえてきそうですが、ご安心ください。うららオーナーは、初心者でもチャレンジしやすいよう、ペルソナ設定を3パターンに分けてどのようなカラーでホームステージングをすると良いのかをまとめているのだとか。

その3つのパターンとは、
・女性をメインターゲットにしたお部屋
・どちらの性別にも需要があるお部屋
・男性をメインターゲットにしたお部屋
なんだとか。

3パターンに分けて部屋を作っていく、これならイメージしやすそうですね。どのパターンが合うのか、どんなお部屋にするのか、自分の物件を今一度見つめなおして考えるのも楽しそうです。気軽にできそうならやってみたい！と思う方も多いのではないでしょうか。

さらに詳しく知りたい方は、うららオーナーのインスタでも詳しく解説されていますのでチェックしてみてくださいね！

うららオーナーのInstagram（※外部サイトにリンクします）

——意外とコンパクトに収まるインテリア

今回、実際にうららオーナーの物件でホームステージングしているところを取材させていただきました！こちらのお部屋は1Kで、使用したインテリアは、ベッド、ローテーブル、椅子、観葉植物、小物など色々ありますね。

なんと今回使用したグッズを収納すると約1畳のコンパクトなスペースに全て収まるんだとか！空室が出たときに使いまわすこともできるので、一度グッズを揃えておけば、何度も使うことができるのも嬉しいポイント。

こちらのお洒落ベッドは段ボールですが、腰かけても安定していて耐久性もGOOD♪

ホームステージングをする前にチェック！

——クリーニングは済んでいますか？
ホームステージングを行う前に必ず確認してほしいことは、部屋がクリーニングされているということ！いくらお部屋を素敵にホームステージングしても、汚れが目立つお部屋では台無し。もちろん共用部や物件の玄関がきれいになっていることがベストとのことですので、あわせてチェックしてみてくださいね！

さて、次回の記事では、空室になって約1年のお部屋に実際にステージングを行う様子と、ホームステージングを依頼したオーナーさんに密着取材！どのようなお部屋に変身するのかお楽しみに♪

湯上うらら（ゆかみ うらら）
日本ホームステージング協会公認アンバサダー。賃貸アパート9棟83室の大家として自らも空室対策の手段としてホームステージングを活用している。リフォーム＆民泊ステージングプロデューサー。大家業で困る「空室」を満室にする「大家による超実践ホームステージング」などセミナー講師も務める。



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