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「原野商法の土地ってどんな物」の話

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原野商法の土地のお話しです。原野商法の物件ってどんな物?ズバリ、使い物にならない土地が殆どです!どの様に使い物にならないのかは、次の通りです。

 

①とんでもない場所にある。

 

北海道の人跡未踏の原野であったり、東北地方の人里からはなれた道路も無いような場所であったり。日本中にありました。基本的に、地図を手にして現地に行こうとしても、その土地を発見し、たどり着くのも容易な事ではありません。もちろん、電車の駅など近くにあるはずもありません。

 

②都市計画法の網から外れている土地ばかり

 

~都市計画法と言う法律は、市街地の健全な形成や農地の保全などを目的に作られたものですが、その都市計画の区域内に存在していない土地が殆どです。と言う事は、その土地を建物の土地や施設等を建築する用地に使おうとすると、とても大変な手続きや、許認可などのほかに建築物自体が建築できない地域である場合もあり、とても一般の方々にどうにか出来る代物ではありません。

 

③更に、建物を建築する目的があるのなら、道路が必要です。

 

~但し、ここでお話しする道路とは、普段皆さんが目にしている道路とは少し違います。建築基準法で認定されている道路かどうかが問題になります。認定といういい方は適切ではないかもしれませんが、いずれにしても建築基準法を満たし、該当する役所などで裏付けが取れる道路だけが建築基準法の道路になります。と言う事は、道路も無いような土地では、建築はほぼ無理です。

 

④ライフラインが無い!

 

~道路も無い様な人跡未踏の土地が殆どですから、上下水道やガス、電気など全てある訳がありません。また、そのライフラインを自費で整備しようとしても、例えば上水道管の整備だけでも1mで10万円!!(道路の掘削、水道管の設置、埋戻しの費用がバカになりません)個人レベルで出来る整備ではありません。ほぼ、使用不可能と言えます。こんな状況の土地です。いかがでしょうか?

 

でも、なんでこんな土地を買ってしまったの?ほとんどの方が詐欺的な手口で騙されて購入した物です。この原野商法が一世を風靡したのは、空前の好景気の頃です。日本中が株や投機などに興味を持ち、盛んに取引されていました。そんな時代ですから、成り立っていた様な面もあります。ドンナ手口だったのか一部紹介しますと…。

 

A.今は人跡未踏の土地だが、国が都市を造る計画があり、数年後には、何十倍の価値になる…。

 

B.道路も何もない土地だが、新幹線などの計画用地の近くで数年後には大規模開発がされて、新幹線の駅が近くに出来る。当然、価値は数十倍に値上がりする。

 

C.大手不動産会社が、数年後に大規模リゾート開発を行う場所で、価値は何十倍になります。

 

と言う様な話だけではなく、良く出来たパンフレットや細かな小道具などを巧みに使い、騙したわけです。今の不景気な世の中では、消費者も慎重ですからこんなに景気の良すぎる話には乗らないでしょう。正直、何処を切っても「詐欺商法」でしかありません。こんな土地が、投機の対象になっていた時代があったんです。

 

今でも、もっと小ぶりではありますが、リゾート絡みの怪しい話はあるそうです。皆さんも気を付けて下さい。「おいしい話は、危ない話」と思ってください。

 

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