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「不動産サイトの不思議」その3

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前回の続きです。

 

「一般媒介契約」の形態は、前回お話ししました通り内容を見ると消費者にとって、なんの意味も無い事がお分かり頂けたと思います。更に、不動産業者にとっても決していい話でもない事が分かります。何故?こんな形態が作られたのか?

~そもそも、「専属専任媒介」や「専任媒介」は不動産業者1社にだけ頼む形です。見かけ上、消費者に選択肢が無いように見えてしまいます。そこで、消費者主導の「媒介契約」を作ったわけですが現在の様にインターネット等が整備されていない時代では、不動産会社等が広告する手法も今よりも簡単で、消費者も簡単に不動産会社に問合せしてくれていましたし、負担する広告費なども今の時代に比べれば、ずっと少なくて済みました。

 

つまりは、昔はこれでも機能していたという事です。しかし、ネット等が普及する以前に機能していたシステムであった事は否めません。ここも変わらないと消費者にも不動産業者にも良くないですね。そして、この「一般媒介」が不動産のポータルサイトにどの様に影響してるかと言う事ですが…。

 

□ポータルサイトは、不動産会社とは別の企業が運営している。

□ポータルサイトの一番の顧客は、物件を沢山掲載する不動産会社。

□ポータルサイト側とすれば、物件を沢山掲載し続ければ利益が大きくなる。

 

▲新築戸建て住宅の売主は、不動産会社ですが販売部門が小さい会社が多い。

▲売主業者は「一般媒介」を利用して沢山の仲介会社に販売を委託する。

▲売主業者側とすれば、自社の物件が安い経費で売れれば大助かり。

 

勿論、ポータルサイトの運営会社サイドも沢山の消費者が利用してくれなくては成立しなくなりますから、その部分の工夫などもしています。

 

~ただ、一般の消費者の立場からポータルサイトを覗いて見ても各社、内容が殆ど変りません。逆に言えば、工夫のしようが無い状況とでも言いますか…。結局、不動産業者主導のシステムになっているだけですね。売主業者側の立場から見れば、「一般媒介」という都合のいい契約形態のお蔭で、販売自体の経費が大幅にカットできます。

 

~それはそうですね。沢山の仲介会社が自ら販売経費を掛けて競争で売ってくれるわけですから、売主業者が販売部門を持っていないとしても、十分に成り立ってしまいます。新築住宅のみならず、売主が業者のリノベーション住宅やリフォーム住宅なども同じ事ですね。

 

こんな内情があり、不動産のポータルサイトには「同じ物件が沢山の不動産会社から掲載される」なんて事が起きるのです。いかがですか? 消費者の方を向いたサイトに見えますでしょうか?違いますね。私が見ても全然面白くないサイトです。皆さんも、こんな背景に注意してご覧ください。次回は、ポータルサイトの仲介会社のお話しをします。

 

「不動産仲介業者は、どんな事をしているのか」をお話しします。

 

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