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考えさせられる「賃貸住宅の入居基準」の問題について

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今回は、ちょっと考えさせられるお話です。インターネットや雑誌などで良く取り沙汰される不動産についての記事で「購入か? 賃貸か?」と言う様な話を耳にする事が多いかと思います。実際には、個人の事情や家庭の事情等がその判断基準になっている事が殆どでしょう。

 

しかし、今の日本の社会のルールや基準が皆さんの将来の生活に大きな影響をあたえるとても大きな問題となり、多くの方に知られる事もなく存在しています。

 

「賃貸住宅の入居基準」の問題です。ピンとこない方も多いでしょうが・・・・。まず、第一には 保証人の問題 です。

 

現在の保証人の基準は、大体が入居される方のご両親・親戚などの親類 でないとだめといわれるケースが多いのです。ただ、親類であれば OK なら問題はありませんが、保証人になる為の資格 が問題です。「資格は・・・入居される方と同程度の収入のある方」 となります。

 

入居される方が、20代や30代の方なら問題はないでしょう。が、40代・50代・それ以上になったときはどうでしょう。保証人になる方の経済力は、良くなる事自体考えにくいでしょう。

 

一部、 保証人が 年金受給者 であれば収入と見てくれる場合もありますが、保証人となってくれる方々が亡くなってしまうとどうでしょうか? 「友人・知人」 と言う選択肢も残されていますが、親族でない場合 家賃滞納 等の事態に積極的に対応してもらえない事が多いため NG とされるケースも多いです。

 

入居される方が、高齢になった時には「一番良いのは、自分の成人したお子さん」 に保証人になってもらうのが 一番の方法です。逆に、それ以外の方法が見当たりません。第二に 「入居者の選択権は完全に家主側にある」 事です。

 

入居希望者の条件を家主側が 一方的に選択できる と言う事です。もちろん、はっきりと 「なになにが・・まずい」 等とはいってくれません。

 

■高齢者世帯(特に単身の高齢者)・外国人・入居者の職業

 

(家主が不利と思う物) など・・・場合によっては、子供不可と言うとんでもない物もあります。実際には、法律で規制されていますが、表面には出さないので通常わかりません。 とにかく出来得る限り問題となりそうな案件の排除を優先している感じです。自分の過去の経験なんですが、こんな事がありました。

 

東京の中央線沿線で、60代の単身の方が あるアパートに住んでいました。 その方の住んでいるアパートが、家主さんの相続の関係から住替えの必要に迫られました。私は、その家主さんに頼まれて その方の移転先を探すお手伝いをしました。

 

その方は、未婚でお子さんも当然いません。一緒に不動産屋さんを回ったのですが、何処へ行っても対応が悪く 5件目ぐらいの不動産屋さんで「うちの物件で死なれても困る」 とはっきりと断られました。これには、当の本人が ショック を受けていました。当たり前です。 ある意味その方の人生を全否定された様な気分 だと思います。

 

もちろん、その方の転居先を見つけるまでお付き合いしましたが・・・・。私自身もこの事は、今も忘れられないです。

 

ここまでの内容を読んでいると、まるで不動産家さんが悪い様に見えてしまいますが 不動産屋・家主さん側にも、言い分があります。入居者側には自分の事しかわかりません。

 

が、家主さん側では・・・家賃の滞納・借りた住居での問題行動等のモラルの低下などなど・・・・。もちろんチャンとした方もいますが、格段に増えている事も事実なんです。一部心無い家主さんもいますが、その大部分は防衛のためのものなんです。すいません。何か出口のない様な話をしていますが。

 

でも、これが現実です。 皆さんもこれに類する話を何処かで聞いているかもしれません。皆さんもちょっと考えてみてください。決して他人事ではないと思います。

 

大家さんも借主もお互いをよく知ってから賃貸契約をしていくということが今後もっと増えると思います。

お互いコミュンケーションをはじめからきちんととっておくことでお互いの齟齬がなくなります。ウチコミ!ではコミュニケーションの場を提供しています。

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この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

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