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【経験談】面会交流に前向きになれるまで(後編)〜共同養育コンサルタント​しばはし 聡子コラム〜(1/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2018/07/31

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イメージ/123RF

面会交流に後ろ向きだった離婚当初から前向きになれるまでの自身の体験談。ネガティブだった時期を綴った前編に続き、後編は前向きになれた経緯をお伝えします。

前編の記事はこちらです。

■離婚経験を無駄にしたくない

離婚して半年ほど経った頃、「こんなにつらい離婚経験を心の底にしまったまま生きていくのは悔しい。この逆境をなにかに生かしたい!」そんな思いがふとよぎりました。調停の際に家庭裁判所に通った経験も、陳述書を作成した経験も、誰でもできることではありません。

「貴重な経験だと捉えて前向きに乗り越えよう!」そう思ったとたん、気がつけば離婚カウンセラーの資格を取るための講座を探していました。善は急げとその週に講座を申し込んだことを今でも覚えています。その後、半年ほどかけて資格を習得し、晴れてカウンセラーとなったのです。

◆カウンセラーになったものの弱点が

まずはボランティアとして夫婦問題に悩んでいる友人などの相談を受け始めることになりました。そんななか、子連れ離婚で悩む友人から「離婚後に夫に会わせたくないのだけどどうすればいいと思う?」と相談が。

その時に自分自身が面会交流を克服しておらず明確な答えが出ていなかったため、共感こそするものの確固たるアドバイスができなかったことがありました。

今後カウンセラーとして本格的にやっていくためにも、自分自身が面会交流から逃げるだけではなくて乗り越えなくてはいけないと思える機会に。思えば面会交流に前向きなれたのも、現在支援活動を行うまでに至ったのもこの相談がきっかけでした。

◆面会交流仲介支援のボランティアに参加

面会交流のことを勉強したいという思いが強くなり、ある面会交流支援団体のボランティアに参加することにしました。嫌々子どもを連れてきて、「あれはしないでください。これはしないでください。」と禁止事項を列挙する母親の横には笑いもせずにじっと大人しく待っている男の子が。

不機嫌そうな母親からお子さんをお預かりし、父親との待ち合わせ場所まで連れて行くと、「パパーー!」と笑顔で一目散に駆け寄る子どもと抱きしめる父親。子どもの表情が一変し愛情に溢れかえるそのシーンを目の当たりにした私は、その母親と自分自身が重なりました。

そして、「私に父と子の関係を断絶させる権利はない」心からそう思いました。

次ページ ▶︎ | 元夫からの「ありがとう」 

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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