【経験談】面会交流に前向きになれるまで(前編)(1/3ページ)
しばはし聡子
2018/07/20
イメージ/123RF
離婚後の面会交流。みなさんどのようにしていますか。離婚の理由は夫婦によってそれぞれ。
離婚しても子どもを交えて家族旅行に行く人、顔を合わせて話すことはするけど一緒に行動はしない人、メールのみやりとりをする人、最低限決められた面会交流のみを行っている人、全く連絡も取っていない人、子どもも会わせていない人、いろんなケースがあるのではないでしょうか。
そんななか、今回は面会交流に後ろ向きだった離婚初期から前向きになれた自身の実体験をお伝えいたします。まずは離婚直後、面会交流に極めてネガティブだった頃を振り返ります。
■離婚すれば関わらなくて済むと思っていた誤算
みなさん、離婚すれば夫婦の縁が切れて元夫やその親族とは二度と関わらなくて済むと思っていませんか。私も同様でした。しかしながら、離婚後も面会交流というものがあるんですよね。
調停の際に面会交流の回数を決めたものの、離婚の渦中は目の前のことで頭がいっぱいで、離婚後のことまで考えられずに、いざ面会交流を行うとなるとどのように始めればいいのか心構えができていなかったというのが正直なところでした。
◆こじれた相手と連絡を取る困難さ
弁護士を交えた調停離婚だったため、別居直後から離婚まで連絡はすべて弁護士経由。当人同士で連絡を取り合うことはなく、夫から連絡が来ても返事をせずに弁護士に任せるといった状況でした。
しかし調停が終われば弁護士は不在。こじれた相手と連絡を取ることなど全く覚悟ができておらず、結果してこちらからは連絡をしないという方法を選択をしました。
◆憤りを見せる元夫との関係は悪循環
決められた面会交流に対して連絡をしないがゆえに、しびれを切らした元夫からは憤りのメールが。そのメールを見ると怖くて捨ててしまい、返事もしないという悪循環がしばらく続きました。
とはいえ、あまりに無視を続けるのも怖くなり、やっとの思いで迎えにくる日時を決めるやりとりを終えると、力を使い果たし疲れがどっと押し寄せるとともに、当日が来ることへの嫌悪感が隠し切れませんでした。
きっと不安定な私の様子に当時小学校4年生だった息子は気づいていたことでしょう。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️