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別居離婚後の子育てに向けた夫婦カウンセリングとは(1/2ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2021/10/02

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イメージ/©︎milkos・123RF

「離婚したいけど、どうやって夫に切り出せばいいか分からない」

「離婚したいけど、夫が断固反対している」

「子どもへの影響が気になり離婚を迷っている」

そんな思いでりむすびの扉を叩いてきてくださるママが数多くいらっしゃいます。

「離婚したい!」その気持ちは、昨日今日で急に思い立ったわけではなく、長年の不満の蓄積が飽和状態寸前に湧き上がる感情。一度や二度なら蓋を閉めることもできるけれど、何度も頻繁によぎると、いよいよ本当に離婚に向けて具体的に前に進みたい衝動にかられるなんてこともあるのではないでしょうか。

一方で、夫側はどうでしょう。

夫婦仲はよくないことは自覚しているとはいえ、まさか妻が離婚するために具体的な行動に移しているとまでは夢にも思っていなかったという方が多く、

「妻から離婚を切り出されてしまった」

「ある日突然、子どもを連れて妻がいなくなってしまった」

「離婚調停を申し立てられて子どもに会えなくなってしまった」

と悲痛な思いで相談に来られます。

どこで掛け違ってしまったのか。どのケースも概ね共通しているきっかけは、

「自分の気持ちを分かってくれない」

「分かってくれないような人とは一緒にいたくない」

といったところでしょうか。

裏を返せば「分かってほしい」という悲しみなんですよね。

そんななか、弁護士に依頼して調停を申し立て、いざ話し合う場が設けられたとしても、残念ながら調停は感情面でのつらさなどをやりとりする場ではなく、決めるのは条件のことばかり。

気持ちのわだかまりが消えないまま、離婚するしないも含め、条件闘争になっていき、さらに関係が悪化するのです。

しかしながら、ほとんどの人は離婚など初めての経験ですから、そのような末路になることを知るよしもありません。

好んで争っているわけではないにもかかわらず、争わないと負けてしまう、なにか奪われてしまう、そんな不安から、相手を責め、自分は悪くないと保身に入りお互い被害者意識が高まります。初期に謝れば、相手の気持ちを理解していれば、相手にきちんと気持ちを伝えていれば、こんなに悪化せずに済んだはずなのに……。ということも散見されます。

病気と共通していますね。初期なら薬の処方で済んだはずなのに、悪化してしまうと手術しても再発してしまい手の施しようがなくなってしまうというような。

親が争っている間、一番の被害者は子ども。親同士の争いを目の当たりにしたり、もう片方の親の悪口を聞かされたり、突然生活環境が変わったり、子どもにとってはたまったものではありません。こんなこと誰も望んでないのですよね。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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