【インタビュー】「親からの愛情は自己肯定感を左右するー自身の実体験からの思いー 」(1/3ページ)
しばはし聡子
2019/08/20
イメージ/123RF
まざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、ご自身が離婚家庭で育ち、現在再婚し大学生の息子さんを育てるママを直撃インタビューしました。
■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。
月に 1 回 息子と父親で直接連絡を取り合って会っている感じですね。息子はもう大学生なので完 全に本人に任せています。 いつ会ってるか確認をしないし、報告もないので実際のところわからないのですが、養育費を毎 月支払ってくれているので、定期的に会ってるのかなって思っています。 たまに息子に「お父さんとは会ってる?」と聞いてみると、「会ってるよ。」と答えているの で、いい関係で会っているんだと思い詮索せずに見守っています。
■ 共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。
息子が高校生の時に離婚をしたのですが、調停の取り決めで月 1 回の面会交流が決まりました。 ちなみに、弁護士はつけず自分で調べて調停を申し立てしました。弁護士に払うお金は息子と離 婚後の生活費に使いたかったので。調停の申し立てをしてから2ヶ月程度で円満な形で離婚が成 立しました。離婚を決意するまでには10年かかりましたが…。
離婚当初は、息子が面会交流に消極的だった時期もあったので、最初の 1,2 回は私が間に入って日 程調整をしたりして面会交流を促していました。元夫とのやりとりは淡々と行っていたので、特 に困ることもありませんでした。そこは割り切っていたので嫌という感情もありませんでした。
息子には、高校教師になりたいという夢があったんです。そして、大学は理工学部に行きたいと願っていました。親の離婚のせいで息子の夢を断念させるわけにはいきません。私一人で学費を工面するのは難しく父親の支援が必須だったので、離婚しても息子の夢を叶えるために協力してほしい、私の願いはそれだけでした。
現在、希望した学部に通っている息子ですが、父親に学費を払ってもらうことで「父親のおかげで大学を出してもらった」という感謝の気持ちを持って育ってくれるといいなと思っています。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️