離婚するとひとり親!? 行政によるひとり親家庭支援の現状と課題 〜共同養育コンサルタントしばはし 聡子コラム〜(1/4ページ)
しばはし聡子
2018/09/13
イメージ/123RF
子連れ離婚をすると金銭面での補助をはじめ、行政からさまざまなサポートを受けることができます。経済的に不安な人も多いなか、とてもありがたい取り組みですね。
ただ、子どもにとっては親が離婚しても、父親がいなくなるわけでも親がひとりに減るわけではありません。ひとり親で育てる前提のサポートだけではなく、子どものきもちを汲み取った上での離婚家庭へのサポート、まだまだ足りていないのが現状です。今後、どのような取り組みが増えていくとよいのでしょうか。
◾️ひとり親家庭支援の現状
各行政では、ひとり親家庭に対して多くの支援制度があります。
児童扶養手当、就労支援、住宅支援、医療費助成、税軽減など…。他にも、所得制限はありますが、通勤定期の割引や、水道、下水道料金の減免、粗大ごみ等処理手数料の減免といった手当を受けることもできます。
主に経済面を重視したサポートが多く見受けられますね。実際、ひとり親家庭の貧困率は50%を超えており、こうした経済的支援は今後もますます必要とされるでしょう。
◆もうひとりの親は無関係?
離婚で親が別れても、子どもにとって親は親。親子であることは変わりません。
離婚すると子どもと会わないという父親がいる一方で、会いたくても会えない父親も数多くいます。いずれも離婚しても親として子育てに対して一定の関わりを持つことが、父親としての役割でもあり、子育てに関わりを持たせるために父親と子どもの架け橋となるのもまた母親の役割であるといえます。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️