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床材の失敗しない選び方――5つの「耐久性」と「機能性」で選ぶ(1/3ページ)

MieMie

2020/04/19

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自然素材から事項素材まで――広がる床材の選択肢

今回からは「居心地の良い空間作り」で扱うインテリアのベースカラー(基調色)の材料について、解説していきます。まずは「床材」のお話です。

床は壁や天井と比較すると、直接、人が接触する部分で、しかも、人が動作しながら触れる部分です。そのため視覚的な美しさと同時に物理的な特性も考えなければなりません。床材は、その国や地域の気候、風土、素材の生産性の高さなどから使われる部材?素材?が選ばれてきた、いわばその地域の歴史的な背景から定着してきものです。そのためそれぞれの国や地域によって、石材、木材、土材、植物素材、タイル材、レンガ材などさまざまな素材があります。

しかし、現代では、こうした自然素材に加え、人工素材も登場し多様な床材の選択が可能となりました。その結果、床材の選択は、空間の利用目的にあった素材選びが可能になっています。とはいえ、どんな床材であっても耐久性や機能性、メンテナンス性などが求められます。

例えば、沢山の来客がある空間の床材に淡い色彩でフワフワのボリューミーなラグマットや長毛のシャギー素材を敷き詰めたとしたら、せっかくのフワフワとしたゴージャスな質感も、美しい色彩も往来する人の重さと土足歩行によって、短時間でフワフワ感は圧縮されてなくなり、美しい色彩も汚れてしまい、メンテナンスに大変手が掛かかります。

床材の性能は、その空間の用途に適した「耐摩擦性」「耐水・耐薬品性」「耐変退色性」「耐光性」「耐熱性」といった5つの耐久性、「安全性」「歩行感・キャスター走行性」「遮音性」「断熱性」「防汚性・メンテナンス性」の5つの機能性が求められ、これを目安に考えると良いでしょう。

次ページ ▶︎ | 5つの耐久性、適材適所

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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