「私も面会交流に後ろ向きだった」 離婚後の子育てで悩んでいるママへ伝えたい共同養育のこと(5/7ページ)
しばはし聡子
2018/05/31
──なぜ、ひとり親なのでしょうね。別れたら親は一人という前提ですよね。
しばはしさん:
不思議ですよね。ただ、私自身も今の活動をするまでは気づきませんでしたから気づくきっかけが必要なんだと思います。行政で女性相談員向けの研修を行ったことがありますが、「1人で育てるためのアドバイスをしていたけど、離婚しても親は2人ですね。やっと今気づきました」と仰っていました。
女性シングルマザー=貧困弱者みたいなのがあって、シングルマザー支援=正義みたいな世の中になってしまっているのかなと思います。離婚したらお母さんだけが苦労して貧乏して必死で子どもを育てなきゃいけないみたいな風潮を認めてしまっている。
──日本だからなのかもしれないのですが、母子、母性の神話的な観念がありますよね。子どもを育てるのは母性がある母親。父親は離婚して子どもがいなくなったら、お腹を痛めたわけでもないし、生物的にも子どもを忘れられる生き物みたいなことが言われたりします。
しばはしさん:
ただ、今は社会もイクメン、父親も子どもと関わる社会へと変化してきています。子どもに対する思いが強いお父さんが増えてきていることもあって、面会交流調停の申立の数も増えています。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️