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「私も面会交流に後ろ向きだった」 離婚後の子育てで悩んでいるママへ伝えたい共同養育のこと(3/7ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2018/05/31

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子連れ離婚家庭のうち7割の子どもが離れて暮らす親に会えていない 「ひとり親家庭」という固定概念

──実際にちゃんと定期的に面会できている割合というのは、どのぐらいあるのでしょうか。

しばはしさん:

面会交流がちゃんとできているケースは全体の3割程度です。子連れ離婚家庭のうち、7割が会えていなくて、数字でいうと、毎年親に会えない子どもの数が約16万人ずつ増えていくという感じですね。

──そう思うと物凄い数ですね。養育費の支払いもきちんとされていない中で、余計会わせないとなるのでしょうか。

しばはしさん:

養育費の支払い率は2割程度にとどまり、会わせたくないという気持ちを増長させることもありますが、実際相手と関わりたくないから養育費を受け取らないというケースもあります。

日本では会わせない事、会わない事が珍しい事ではありません。離婚したら「ひとり親家庭」といわれますし、「離婚後はお母さんが子どもを育てる」のが固定概念になっているのではないでしょうか。
お母さんは「私が産んだ私の子ども!大嫌いな元夫には会わせない、私が父親と母親二人分をする」という場合や、早く再婚して、新しいお父さんを作ってあげなきゃと本当のお父さんを排除してしまうというのが主流のような世の中になっています。

離婚しても、親同士は変わらないということが社会で当たり前になっていればスタートが違います。嫌々だけど、「親子は変わらないからやり取りしなきゃいけない」から始まるか、「会わせてない人も沢山いるし、あんな人に会わせる必要ない」ということから始まるかで、大きな差が生まれます。

子どもが小さくても、0歳で離婚していようが実の父親がいることは戸籍をたどれば分かります。実のお父さんはこの人です、仮に再婚した場合は、一緒に暮らすお父さんはこの人ですと、お父さんは一人でなくてはいけない訳ではなく、親は増えていけばいいのです。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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