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設備重視なら築浅、立地重視なら古いマンション?

中古マンション購入で、おすすめの築年数は? 不動産のプロが4つのポイントで解説!(5/5ページ)

菅 正秀菅 正秀

2017/09/28

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<ポイント4>中古マンションが底値になる築年数は?

中古マンションの価格は、築20年ぐらいまでは規則的に下がっていきますが、築20年あたりからそのカーブが緩やかになっていきます。

つまり、築20~25年程度で中古マンションは底値になるということです(参考資料:2015年中古マンションの築年帯別平均価格/東日本レインズ)。

これは、別の記事にも書きましたが、築年数の古いマンションであっても、賃貸に出して家賃収入を得ることを目的に購入する投資家層がいるため、価格が大きく落ちなくなるからです。

私の住んでいる地域では、昭和50年代のマンションも、平成10年前後までの年代のマンションも、平均して2000万円ぐらいで取引されています。

また逆に、築5年以内の築浅物件は、売り主の住宅ローンの残高が減っていないケースが多く、価格を下げて売却すると住宅ローンが返せないので、物件価格が高くなる傾向があります。

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まとめ

以上のポイントを踏まえて、どれくらいの築年数の中古マンションを選ぶのか、その考え方をまとめると、次のふたつに集約されるかと思います。

(1)新築と遜色ない物件を探しているなら、築6〜10年くらいの物件

(2)自分の思いのままにリフォームやリノベーションをしたいと考えているなら、築20〜25年くらいの物件

そして、忘れてはいけないのは、新耐震基準をクリアしているか、また、税制の特例が受けられる物件かどうかを確認することです。

ただし、マンションは各地域に満遍なく分譲されているわけではありません。あなたがお探しの地域によっては、該当する年代のマンションが少ないとか、まったく分譲されていなかったということもあります。

購入を希望しているエリアの不動産会社で、そのエリアの特性をよくお聞きになってください。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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