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設備重視なら築浅、立地重視なら古いマンション?

中古マンション購入で、おすすめの築年数は? 不動産のプロが4つのポイントで解説!(3/5ページ)

菅 正秀菅 正秀

2017/09/28

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<ポイント2>マンションにも年代によって流行りのタイプがある

スキップフロア型マンションというものをご存知でしょうか?

スキップフロア型マンションとは、一棟のマンションのなかで、エレベーターが止まる階と止まらない階を設けており、数階おきにエレベーターが停止するつくりになっているマンションです。

たとえば、10階建てのマンションであれば、1、4、7、10階にはエレベーターは止まるけれど、それ以外の階にはエレベーターの扉が設置されておらず、エレベーターが止まらない、といった設計になっています

そのため、止まらない階に住んでいる人は、最寄りの停止階でエレベーターを降りて、自分の部屋までは階段を使うことになります。

スキップフロア型の場合、エレベーターが止まらない階には共用廊下をつくる必要がありません(図1)。

エレベーターが止まらない階の居住者にとっては、ほかの居住者が部屋の前を行き来することがなくなり、プライバシー性が高くなります。また、共用廊下がなくなった分、住居部分の面積を広げる、バルコニーを設けて二面バルコニーの間取りにすることで採光・通風を良くするといったことが可能になります。



(図1)エレベーターが停止しない階の構造



一時期、スキップフロア型のマンションは人気が高く、広く普及しましたが、バリアフリーの考え方に合わないため、現在ではほとんど建てられていません。

また、分譲時には、プライバシー性の高さなどからエレベーターが止まらない階の部屋は、エレベーター停止階の階よりも価格が高かったのですが、現在では逆転して、エレベーター停止階の部屋より安くなっています。

また、メゾネットタイプ(2階建の部屋)もあまり人気がありません。

これもマンションに戸建て感覚で住めるということで、トレンディードラマにも使われていましたが、階段スペースが占有面積を圧迫する、光熱費が多くかかるといった理由で人気がなくなりました。

建てられた時期によって、マンションにも流行のタイプがあります。将来、売却することも視野に入れるなら、あまり変わったマンションにせず、オーソドックスなタイプを選ぶといいでしょう。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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