マンションの火災保険、保険料を抑えて必要な補償を確保する方法は?(2/7ページ)
横山晴美
2017/08/29
火災保険の基本的な補償内容は?
では、火災保険のカバー力はどの程度なのでしょうか。一般的な補償内容と事故の例をご紹介します。
(1)火災・落雷、破裂・爆発
建物:火災による自宅の被害、近隣の住宅へ延焼してしまった場合の損害賠償責任など
家財:近隣住宅の出火による消火活動により、自分の家財が水浸しになってしまった、など
(2)風災・ひょう災・雪災
建物:台風による強風のため、屋根や窓ガラスが破損、豪雪による影響で自宅の屋根が潰れてしまった、など
家財:竜巻や台風による強風で窓ガラスが割れ、吹き込んできた風雨で家財が壊れてしまった、など
(3)水ぬれ、外部からの物体落下など、騒じょう
建物:水道管の破損によって天井や壁紙が汚れてしまった、車の当て逃げによって外壁が壊れてしまった、など
家財:排水管の破損によって、電化製品が壊れてしまった、外からボールが飛んできてテレビが壊れてしまった、など
(4)盗難
建物:空き巣が侵入したさい、ドアのカギや窓を壊れてしまった、など
家財:空き巣により電化製品や現金が盗まれた、など
(5)水災
建物:台風による洪水で床上浸水し、壁や床が汚れてしまった、豪雨による土砂崩れで住宅が押し流されてしまった、など
家財:洪水により家財・電化製品が水浸しになってしまった、など
(6)破損・汚損など
建物:室内で椅子が倒れ、窓ガラスが割れてしまった、など
家財:子供同士が遊んでいる最中、テレビとぶつかってテレビが壊れてしまった、掃除中にうっかりデジカメを落としてしまった、など
このように、火災保険に加入していれば、火災以外にも幅広い補償を受けることができます、ただし、ここであげたのは一般的な事故の例であり、補償内容は商品ごとに違いがあるので注意してください。
もちろん、補償範囲が限定された火災保険を選ぶことも可能です。たとえば、マンションの場合、1階以外では浸水被害の恐れが少ないため、水災補償を除外する人も多くいます。
この記事を書いた人
ライフプラン応援事務所代表
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。