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仲介手数料3%は払い過ぎ?

知らないとマズイ! 中古マンションにかかる仲介手数料とは? そのカラクリまで徹底解説(3/5ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/08/24

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仲介手数料を値引きしてもらうことは可能なの?


(c) polkadot - Fotolia

多くの業界で料金の値下げが進んでいますが、不動産業界でこうした商習慣が残っているのは、仲介手数料は不動産会社の営業マンのモチベーションに直結するものだからではないかと私は考えています。

不動産会社の営業マンの多くは、歩合給で働いています。そして、その歩合は何によって決まるかといえば、「どれだけの仲介手数料を稼いだか」が基準となります。

だからこそ、営業マンとしては、仲介手数料は上限額を受け取りたいと考えるのが当然です。それどころか、無理に仲介手数料の値引きを要求すると、営業マンのモチベーションは下がってしまい、円滑に取引が進まなくなる可能性もあるのです。

理想の中古マンションを見つけられるかどうかは、営業マンの手腕とモチベーションにかかっていると言っても過言ではありません。

これは、私の個人的な考え方ではありますが、仲介手数料に見合うだけの働きをしてくれる優秀な営業マンと出会うことができたなら、お互いに気持ちよく取引ができるよう、無理に仲介手数料の値引きを要求することは避けたほうがよいかもしれません。

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「仲介手数料が半額」「無料」のカラクリ


(図1)片手取引と両手取引

ただ、最近では、「仲介手数料は無料」とか「半額」といった仲介手数料の値引きを打ち出している不動産会社も出てきています。仲介手数料は不動産会社にとって利益の厳選ですが、なぜ値引きをすることができるのか、その仕組みをご説明しましょう。

上の図1を見てください。自宅マンションを売りたいAさんは、買い主探しを不動産会社B社に依頼します。このように売り物件を預かった不動産会社を「元付」といいます。

一方、中古マンションを探しているCさんは、物件探しを不動産会社D社に依頼します。D社のように購入希望者からの依頼を受けている不動産会社を「客付」といいます。

不動産会社B社(元付)が広告を出している中古マンションに、不動産会社D社(客付)が問い合わせを入れて、Aさん(売り主)とCさん(買い主)の間で売買契約が成立したとします。

この場合、B社(元付)はAさん(売り主)から、D社(客付)はCさん(買い主)から、それぞれ仲介手数料を受け取ることになります。これが、不動産仲介のオーソドックスな取引で、売り主もしくは買い主、どちらか一方から仲介手数料を受け取るので「片手取引(片手仲介)」と呼ばれています。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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