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資金計画から物件選びまで。中古マンション購入で、絶対に後悔しないための120のチェックリスト(5/7ページ)

菅 正秀菅 正秀

2017/06/13

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「耐震性・長期修繕計画」で注意すべきポイント

●「新耐震基準」のマンションがおすすめ
中古マンション選びの大きなポイントとして、基本的には1981年6月以降に建築確認を受けて建てられた「新耐震基準」の物件を選ぶことをおすすめします。

新耐震基準を満たしている物件は、「震度5程度の地震では軽微なひび割れにとどめられる」「震度6~7の地震でも倒壊しない」とされていて、1995年に起きた阪神・淡路大震災でも、その耐震性が実証されています。

これに対して同年5月以前に建築確認を受けている建物を「旧耐震」と呼び、こちらは現行の建築基準法には合致しておらず耐震性が不足しているケースが少なくありません。

●旧耐震のマンションを選ぶならここに注意
どうしても旧耐震のマンションを選ぶ際は、できればすでに耐震改修工事がすんでいる物件を選ぶようにしましょう。

耐震改修をしていない物件は将来的に改修工事を行なわなければならない可能性があり、その際に工事費用の一部を負担することもあり得るからです。

さらに、どんなマンションでも、外壁の補修や給排水管の改修など、築年数に応じた修繕工事が必要になります。けれども、修繕費の積み立てが不足しているなどで、先送りされているケースも少なくありません。

購入を検討している物件が過去にどのような修繕工事を行ない、それが築年や傷みに応じたものか、不動産会社に確認してもらいましょう。

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「立地」で注意すべきポイント

●立地は資産価値を大きく左右する
「立地」つまりマンションが建っている場所は、そのマンションの資産価値を決める重要な要素です。

現時点での資産価値ももちろん、立地は将来の資産価値を大きく左右する要因です。不測の事態でマンションを手放さなければならなくなったようなときでも、高い価格で買い手のつく物件であれば安心でしょう。

立地といってもいろいろな要素がありますが、将来の資産価値を維持するうえで最も重視すべきは、「駅までの距離」「都心へのアクセス」「街のブランド力」などです。なぜ、これらが重要であるかといえば、いずれも経年劣化しにくい価値だからです。

将来、駅がなくなったり、交通網が大きく変わったりする可能性は小さなものです。また、あるエリアのブランド力が急に下がることも考えにくいでしょう。

これに対して、たとえば近くにスーパーがあるというのは、生活の利便性としては大切ですが、将来の資産価値を保証するものではありません。なぜならば、そのスーパーが閉店する可能性もありますし、近隣のエリアに別の新しいスーパーができることも考えられるからです。

●生活環境や治安面についても確認しておこう
もちろん、資産価値という観点とは別に、生活の利便性として、商業施設や学校、図書館などの文化施設、医療機関などのチェックは不可欠です。そのほか、夜間でも安心して歩けるかなど、生活環境や治安面などについても確認しましょう。

このほか、念のため、将来の都市計画等についてもチェックしてください。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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