資金計画から物件選びまで。中古マンション購入で、絶対に後悔しないための120のチェックリスト(4/7ページ)
菅 正秀
2017/06/13
「設備・共用部分」で注意すべきポイント
●給湯器などの買い替え費用も資金計画に入れておく
物件に備え付けの設備は、現在の状態も大切ですが、あと耐用年数がどれくらい残っているかにも目を配るようにしましょう。
たとえば給湯器の寿命は8〜10年といわれていますが、壊れて自腹で買い替えるとなると15~30万円と大きな出費になりますので、そうした将来的な出費についても、資金計画に見積もっておきたいところです。
また、冷蔵庫や洗濯機などを無理なく設置できるか、必ずサイズを確かめてください。特に将来、大型のものに買い替える可能性がある場合は、それだけのスペースが確保されているか、確認しておくことが必要です。
古いマンションの場合、昔ながらのサイズを前提とした間取りになっていることもあるので要注意です。
●音漏れ、老朽化についても要チェック
話は少しそれますが、壁や床のつくりによっては、隣家や上下階からの生活音が気になる物件もありますので、音漏れについてもチェックしましょう。
そのほか、キッチンの排水管からの水漏れ、最上階では雨漏りなども見逃しやすいので、特に注意が必要です。
築年数の古いマンションの場合、老朽化も気になるところです。外壁やバルコニー、非常階段などの鉄部に劣化現象が現れることがあるのでチェックしましょう。
なお、中古マンションでも、一定の性能基準をクリアして「住宅性能評価書」が交付されていたり、「長期優良住宅」に認定されていたりする物件については、第三者機関により検査を受けているため、前記のような問題点についての安心度は高くなります。
この記事を書いた人
株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント
宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。