ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

住宅を買うことは本当にリスクなのか?

人口減少時代に30年後も資産価値が落ちない住宅の4つの条件(4/5ページ)

市川 貴士市川 貴士

2017/03/07

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

<条件2>希少価値がある

この希少価値こそが、経済が成熟した時代の不動産の資産価値を表す指標といえるでしょう。モノの値段は需要と供給のバランスで決まりますが、それは不動産の価格も同じです。

たとえば、以前はスターバックスコーヒーがある駅や街は人気がある、と言われましたが、その店舗数が増えたことで、希少価値は失われてしまいました。つまり、スターバックスがあることは優位性ではなくなってしまったのです。

コーヒーつながりでいえば、ブルーボトルコーヒーが清澄白河に出店したことで注目を浴びました。ですが、ブルーボトルコーヒー以外にも、魅力的なカフェが多くあるのをご存知でしょうか。

こうしたオンリーワンといえるような特徴のあるエリアは人気が出ます。生活様式が変化したことで、利便性に加えて、街の品格や雰囲気も重視されるようになっているからです。

ほかにも、麻布十番などは地下鉄の駅ができたことで街が変わり、若者が集まってきています。神楽坂はオシャレなお店と静かな住環境もあって価格が上がっています。

人気エリアの不動産価格はすでに高騰している可能性が高いのですが、現在の金利水準で固定金利型のローンを組めば、やや高めの価格であっても購入する価値はあると思います。今後より高値になることでしょう。

<条件3>再開発エリアの周辺

たとえば、東京駅周辺の再開発と東京駅の圧倒的な優位性は、今後、ますます加速すると思います。東京駅から西や南のエリアはすでに高級なエリアでありますが、東のエリアはまだチャンスがあるはずです。

中央区、台東区、墨田区、江東区、荒川区のなかでも、5年前と比較して変化が起きている街をヒントにその近くを狙いましょう。

都心にかぎらず、再開発エリアは不動産価格が高いので、その周辺を狙うべきでしょう。10年後、20年後にはますます便利な街になっていると考えれば、周辺のエリアもその恩恵を受けて不動産価格が上昇することが見込めます。

なお、新築マンションは、その価格が上昇したことで、売れなくなっていますから、今年あたり水面下での値引きが大きく行なわれるはずです。不動産業者に「買う気があるお客さん」と認識されれば、大きく値引き交渉することも可能でしょう。

(参考記事)
信頼できる不動産営業マンを一発で見抜く、たったひとつの質問

次ページ ▶︎ | <条件4>投資目的で購入した所有者が少ない(マンションの場合) 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

株式会社国際不動産エージェント 代表取締役社長

宅地建物取引士。公認不動産コンサルティングマスター。 1961年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。 84年、株式会社リクルート入社後、株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)へ転籍。25年間の在籍中、不動産営業・マーケティング・商品企画に従事。その後、海外不動産の販売に従事し独立。世界各国の不動産の視察、販売を行なうほか、セミナー講師としても活躍。 30年のデベロッパー経験を活かし、独自の不動産マーケティング理論を組み合わせた分析を得意とする。14ヵ国38都市の不動産を視察し、現在も毎月海外視察を継続中。わかりやすい解説と不動産マーケットを知り尽くした深い視点からの語りが好評。

ページのトップへ

ウチコミ!