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家探しを始める前に知っておきたい

信頼できる不動産営業マンを一発で見抜く、たったひとつの質問(1/3ページ)

市川 貴士市川 貴士

2016/12/06

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信頼できる営業マンかどうかを見抜くには?

これまで30年以上、不動産業界に身を置き、現在はIPC(独立系国際不動産コンサルタント)として仕事をしている私ですが(国際不動産とは、日本を含む海外の不動産のことをいいます)、新築マンションの販売を皮切りに、長年、数多くのお客さまと現場で接しつつ、営業責任者としても多くの営業マンを指導してきました。

そんな私が考える、家を探している人にとっての「優秀な営業マン」とは、一言でいえば「信頼できる営業マン」です。売上げを上げることは大切ですが、そこにばかり意識が向いてしまうと、少々無理があってもお客さんに売り込んでしまうということにもなりかねません。
ですから、売上を上げることと同じくらい、お客さんの立場に立って額に汗かくことを大切にしている営業マンこそ信頼できるといえるでしょう。

では、営業マンが信頼できるかどうか、どうやって見抜けばいいのでしょうか。それには、あるひとつのことを質問すればいいのです。目の前の営業マンにこう聞いてみてください。

「このあたりで、いちばん安いスーパーはどこですか?」

その答え次第で、その営業マンがどこまでお客さんの立場に立っているのかがわかると言っても過言ではないでしょう。

こんな営業マンには期待できない

どういうことなのか、順を追って説明していきたいと思いますが、まずは、失敗を避けるという意味で、家探しを頼むのは遠慮したほうがいい営業マンの特徴をお伝えしておきましょう。

<特徴1> 見ればわかることばかりを説明してしまう
私の最初のキャリアは、新築マンション販売でした。営業マンになって間もない頃から、自分の経験不足を補うために、他社のモデルルーム見学にもたくさん行きましたし、お客のふりをしてモデルルームに潜入したこともありました。 そこでまず思ったことは、 「営業マンはモデルルームの内部の説明ばかりする」ということでした。「そんなことは見ればわかる」ということばかり話す営業マンが実に多いのです。

たとえば、パンフレットやチラシを見せながら仕様設備の説明を熱心に行なっている姿を見ると、一見、お客さんのために真剣に対応しているように思えます。ですが、住宅販売の仕事は物件の説明をして終わりではありません。

立地のこと、周辺環境のこと、生活利便性のことや物件の資産価値のことを、お客さんが安心するようにお伝えできなければなりません。また、資金計画のことや、お客さんの個別事情についても話を聞いて、お客さんに安心して相談してもらえるようにならなければなりません。
しかし、残念ながら、それができる営業マンは決して多くないというのが、私の実感です。

<特徴2> お客さんに振り回されてしまう
ふたつ目の特徴は、お客さんに振り回されてしまうことです。家は、生涯で最大の買い物ですから、いろいろ目移りしてしまったり、あれもこれもと希望が膨らんでしまったりするのは当然のことです。
ですから、商談をする度に条件や要望が変わってしまう人も多いのですが、ずるずるとお客さんの話に振り回されてしまうような営業マンはやはりおすすめできません。

これもまた、お客さんの要望を可能な限り聞いて、その希望を叶えようとしているように思えますが、厳しい言い方をしてしまえば、お客さんの本当の希望を理解できていないということになるでしょう。

次ページ ▶︎ | お客さんにとって優秀な営業マンの条件とは

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この記事を書いた人

株式会社国際不動産エージェント 代表取締役社長

宅地建物取引士。公認不動産コンサルティングマスター。 1961年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。 84年、株式会社リクルート入社後、株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)へ転籍。25年間の在籍中、不動産営業・マーケティング・商品企画に従事。その後、海外不動産の販売に従事し独立。世界各国の不動産の視察、販売を行なうほか、セミナー講師としても活躍。 30年のデベロッパー経験を活かし、独自の不動産マーケティング理論を組み合わせた分析を得意とする。14ヵ国38都市の不動産を視察し、現在も毎月海外視察を継続中。わかりやすい解説と不動産マーケットを知り尽くした深い視点からの語りが好評。

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