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今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人

魅惑都市福岡で食す『もつ焼きのくらり庵』(早良区)と『屋台まみちゃん』(中央区)(2/2ページ)

ねこやま大吉ねこやま大吉

2022/02/03

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女将との会話も楽しみのひとつ『屋台まみちゃん』

仕事も無事に終わり天神を散策する。

ここは天神のど真ん中。渡辺通りと昭和通りの交差点近くに煌々と照らされる一角がある。そう、102軒ある屋台のうちの5屋台群。どこも満席でにぎわっているが、美味しそうな豚骨の匂いと香ばしい焼の匂いに誘われ、「まみちゃん」の分厚いビニールの暖簾(?)ドア(?)をくぐる。〇〇ちゃんと屋号になっている店は、おかあちゃん的存在、地元愛溢れる女将がやっているのがほとんどだ(たまにマッチョなおじさんもいる)。くぐればすぐに着席だ。

これぞザ・屋台! 女将の威勢のいい声が響き渡る! 「何呑むとね?」「何軒目ね?」「大根丁度うまかばい!」「餃子は食べりーね!」「どっから来たとね?」初対面一元に機関銃のように打ちまくる。そして「うちは酔っ払ったら帰ってもらうけんね!」ちゃんとルール(女将と客が楽しく過ごす最低限のマナー)を説明してくれる。

まずは乾いた喉を潤す首の長い麒麟さんを流し込み、あっつあつのおでん鍋から大根と、ここに座ったら食べたほうがいいと隣のサラリーマンに勧められたきくらげ天ぷらをもらう。まあここまでよくも浸かっていたか大根! 女将が「入り過ぎでのぼせとーかも知れん」と言う。

箸を通すと溢れんばかりの出汁が流れ出す。ちょっと甘辛めの出汁に辛子を少々のせ、口に運べば大根の旨味はそのままに、ほかのタネの旨味が凝縮された出汁が追っかけてくる。これぞ博多屋台の大根だ。さつま揚げにこれでもかときくらげが入っている。柔らかいさつま揚げを噛みしめると、歯ごたえのいいきくらげの食感が楽しい。麒麟も首を長くしてコップを狙っている。

「絶対食べりーね!」と言われたニラ100%の餃子を注文する。待つこと5分。焼かれて熱かったのか出てきた餃子は暴れ放題、博多ならではの一口餃子の祭りを見た感じがする。皮はパリッと焦げる直前の寸止め、中の餡はふっくらニラの食感と味が残っている。ポン酢醤油に九州ならではの柚子胡椒をのせ一気に完食。しかし何度食してもこの柚子胡椒だけはしびれるほど辛い……。

ふと時計を見れば滞在1時間半強。女将との会話もまだまだこれからなのだが、麒麟も気付けば4頭目。最初のルールを思い出し〆の豚骨ラーメンをバリカタで注文する。黄金色に輝き、ちょっと豚骨臭のする屋台の博多ラーメン。好き嫌い賛否両論になるが、小生はこのラーメンが好きである。

一口サイズの焼豚、きくらげ、博多万能ねぎ、白ごま、紅ショウガ、そして真っ白な細い麺。シンプルなラーメンは味のごまかしがきかない。濃厚そうに見え実はさっぱりスープに、小さいが旨味凝縮食べ応えのある焼豚、途中口直ししてくれる紅ショウガたちが替玉を誘ってくる。ソフトバンクホークスクローザー森的な一投! 博多の麺は香りが高く微妙な甘さを感じるものである。替玉を平らげ「まみちゃん」を後にする。

明日は羽田行き一番機だ。

博多湾から眺める福岡市。どんなに街が新しくなっていこうと、変わらないもの、変えてはいけないもの。それは「博多っ子」気質と「博多の旨いもの」だ。

また来るけんね!!

今回お邪魔したおいしいお店
『もつ焼きのくらり庵』
福岡県福岡市早良区室見4-1-2
『屋台まみちゃん』
福岡県福岡市中央区天神2-13-1 福岡銀行本店昭和通り側 

▶︎「今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人」 ほかのおいしいお店はこちらから

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この記事を書いた人

編集者・ライター

長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/

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