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頭金なしで家を買う人が増えている!?

住宅ローンをフルローンで組むのは危険? そのメリット・デメリットは?(5/5ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/06/27

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フルローンで家を買うときの注意点は?

ここまでフルローンの活用法やメリット・デメリットをお伝えしてきました。

最後にまとめとして、いま一度、フルローンで家を買うときの注意点をお伝えしておきましょう。

フルローンは頭金の準備がない方でも、頭金が貯まるまで待たずに、すぐにでもマイホームを購入できるという点で、大きなメリットがあります。理想の物件と巡り会えたときに、その機会を逃さずにマイホームを手に入れられる可能性が高いと言えます。

ただし、「100%借金をしているのだ」という意識だけは忘れずにいていただきたいところです。

ローンが残っているうちは、マイホームとはいっても、金融機関の抵当権が設定されており、完全に自分のものとは言えません。仮に、途中で返済ができなくなれば、家を売却して手放さないといけなくなる可能性もあるのです。

「借りられる金額」と「借りていい金額」は違うということを十分に認識しておいてください。

住宅ローンの審査が通り、フルローンが組めることになったからといっても、完済できることが約束されたわけではありません。購入当初は無理なく返済していけると考えていても、将来、何らかの事情で家計の状況が変わり、返済負担が重いと感じることがあるかもしれません。

住宅ローンは、家計の状況を見て無理なく返済できる金額しか借りてはいけません。それは、頭金を入れる場合でも、フルローンの場合でも同じです。

同じ物件を購入するのであれば、フルローンの場合は、借入れ金額が大きくなるので、その分、毎月の返済額が増えてしまいます。それでも無理なく返済を続けられるという場合にだけ、フルローンを検討することができるのです。

マイホームを購入したいという気持ちを優先して、背伸びをした無理な借入れをすることのないよう、慎重に検討すべきということを強調しておきたいと思います。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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