住宅ローンをフルローンで組むのは危険? そのメリット・デメリットは?(4/5ページ)
斎藤 岳志
2017/06/27
最大のデメリットは、返済負担が大きくなること
物事にはいいことばかりではなく、マイナス面もあります。
フルローンで住宅を購入することのデメリットについても、しっかり認識しておかなければなりません。「ここでお伝えするマイナス面をクリアできるなら、フルローンで住宅を購入することを前向きに考えても問題ない」という視点でもお読みいただければと思います。
フルローンでマイホームを購入することの最大のデメリットは、返済負担の大きさです。頭金を用意した場合よりも借入れる金額が大きくなるので、毎月の返済金額が多くなるという点です。
住宅ローンは、30年とか35年といった長期に渡って返済を続けないといけません。いわば、家計における固定費になるものです。
さきほどのシミュレーションでお伝えしましたが、毎月、約2万4000円の返済額の差があるので、年間にすると30万円弱の返済負担が増えることになります。つまり、頭金を用意した場合より、その分だけ支出が増える=貯蓄や自由に使えるお金が少ないということになります。
支出の差額がいくらになるかは、借入れする金額によって変わってきますので、必ず返済額のシミュレーションをしてみてください。そして、支出の差額を負担に感じるようであれば、フルローンで住宅を購入することは、決しておすすめできません。
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。