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【インタビュー】「父親の存在を尊重できたのは友人からのたったひとつのアドバイスだった」(1/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2019/07/19

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イメージ/123RF

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、ある友人からの言葉で共同養育の大切さに気づいたというママを直撃インタビューしました。

■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

別居になったのが、当時息子が小学校2年生の頃。別居後も元夫の実家が近かったこと、祖父母に可愛がってもらっていたこともあり、別居後も変わらず祖父母に会いに行っていました。その際に父親も一緒に過ごしていたので、特に回数の制限などなく、自然体で会っていました。

私が元夫と顔を合わせることは一切なく、祖父母が送迎をしてくれるなどやりとりができていたのは助かりました。祖父母に対してはとても感謝もしていましたし、孫を会わせ続けたいという気持ちでした。

ただ、5回生まれ変わっても元夫とは結婚しない!と思っていたので、元夫と関わることには非常に後ろ向きで、正直な思いとしては会わせたくないと思っていました。息子もそんな私の気持ちに気づいてか、自ら会いたいとは言うことはありませんでしたね。

■共同養育に前向きになれたきっかけはありましたか。

息子が高校生になった頃でしょうか。ある信頼する友人から言われた言葉で私自身の考え方が変わりました。その友人が言ったことは、「男の子は父親と良い関係をつくっておかないと、将来職場の男性の上司との人間関係がうまくいかなくなる」という助言でした。

「男性の上司」という具体的なアドバイスだったおかげで、頭の中でイメージしやすくなり、私は途端に「父親を尊敬できるように育てなくては。ちゃんと会わせなくては」と慌てふためきました。

そこで、息子の教育に関わる大きな支出がある時には、「パパ上に連絡をしなさい」と声をかけるようになりました。息子にとっては突然のことで不本意だったかもしれませんが、父親へ「ありがとう」を言える機会をつくりたかったんです。

息子は、父親からサポートを受けることで感謝し尊敬する気持ちが徐々に芽生えていったように感じます。

元夫も息子から頼られることで父親としての役割の意義を感じてくれたかもしれません。私が父親の存在を尊重するようになってから、息子も父親と積極的に連絡をとるようになりました。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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