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【京都で愉しむセカンドライフ】特別編/「改正高年齢者雇用安定法」施行で考える70歳までの働き方(2/2ページ)

奥村 彰太郎奥村 彰太郎

2021/04/19

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お題目ではなくなった「働き方の多様化」 

キャリアに関わる仕事をしていることもあり、セカンドライフを充実して過ごしている方の話を聞く機会が多く、これまでにさまざまな事例に出会ってきた。そんな事例を少しご紹介しよう。

メーカー勤務のAさんは、将来は得意の英語を生かした仕事をしたいと思い、50代半ばで通訳案内士の資格にチャレンジ、3度目で合格し定年後に独立して通訳ガイドの仕事を始めた。

製薬会社に勤務するBさんは、役職定年がきっかけで将来を考えるようになり、若者を支援する仕事をしたいと思いキャリアコンサルタントの資格を取得。定年後は再雇用で、キャリア相談室の相談員としての仕事に就いた。

商社勤務のCさんは、会社のキャリア研修がきっかけで、大学院のMBAコースにチャレンジ、働きながら通い卒業した。学んでいくうちに学生を教えることに興味を持ち、定年前に退職、大学で教える道を選んだ。

いずれも50代になって将来を考え、キャリアチェンジを図った事例だ。

共通していえることは、自分自身の過去を振り返り、自分の興味関心や強み持ち味を整理して、未来に向けて行動を起こしていることだ。資格取得が目的ではなく、興味があることを深掘りするために学んだことがきっかけで、新しいキャリアを踏み出している。

私自身、ファイナンシャル・プランナーやキャリアカウンセラーの資格を取得したが、独立が目的で資格取得をしたのではなく、興味があったので学んだ。結果、自分の将来のイメージが明確になり、会社員を卒業して定年のないフリーランスの道に進んだ。

改正高年齢者雇用安定法が施行されて、企業ごとに対応の仕方は違いが出てくるだろう。これまでのように定年後再雇用という選択だけでなく、業務委託で仕事をする働き方も増えてくると思われる。コロナ禍でリモートワークが増え、通勤を気にせず、通信環境が整っていれば、自然に恵まれた土地で暮らしながら仕事をすることも可能になってきた。どのような仕事であれば、業務委託が可能なのかを考えてみてはいかがだろうか。

人生100年時代を迎え、70歳まで働くことを前提に、誰とどこで、どのように暮らし、働きたいのか、自分自身に問いかけることが重要になってきた。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー&キャリア・カウンセラー

1953年東京生まれ、東京都立大学卒業、株式会社リクルートに入社。進学や住宅の情報誌の営業や企画・人事・総務などの管理職を務め、1995年マネー情報誌『あるじゃん』を創刊。発行人を務めた後、2004 年 ファイナンシャル・プランナー&キャリア・カウンセラーの資格を活かし、“キャリアとお金”のアドバイザーとして独立。企業研修の講師や個別相談を中心に活動中。大学の非常勤講師も務める。東京と京都のデュアルライフを実践中。

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