定年後にマンション購入しても大丈夫? 留意すべき4つのポイントをお金のプロが教えます!(2/5ページ)
牧野寿和
2017/10/27
定年後の中古マンションで留意すべき4つのポイントとは?
定年後の暮らしを考えれば、私は利便性の高いマンションをおすすめします。特に、詳しくは後述しますが、立地や価格で優位性のある中古マンションがおすすめと言えるでしょう。
それでは、定年後にマンションを購入する場合、どんな点に注意したらいいのでしょうか。ここでは、4つのポイントにしぼってご紹介していきます。
<ポイント1>中古マンション、新築マンション、どちらがおすすめ?
まず、中古マンションと新築マンションのどちらがおすすめかという点ですが、それぞれの違いを比較してみましょう。
(図表1)中古マンションと新築マンションを比較すると?
中古マンションの場合は、購入時にすでに管理組合もありますし、住んでいる人の特色もわかります。購入する部屋や共用部分のリフォーム履歴の内容も記録されていているなど購入の判断材料が豊富です。
また、マンションを建てるには広い敷地が必要になりますが、利便性の高い立地にはすでにマンションが建っていることが多く、立地面で優位性があるのは中古マンションと言えるでしょう。
このように考えると、新築マンションと中古マンションであれば、私は中古マンションの購入をおすすめします。
一方、一戸建てとマンションのどちらがいいのか迷う人もいらっしゃいます。
一戸建て住宅にはマンションのように共用部分がありませんので、持ち物はすべて自分のもので、自分で維持管理をしなければなりません。また、管理費や修繕積立金などの負担はありませんが、固定資産税などの負担はあります。
利便性やセキュリティー面での安心、維持管理の労力を考えれば、やはりマンションをおすすめしたいところです。
ただ、定年まで集合住宅で生活をしていた人はともかく、長年、一戸建てで生活をしていてマンションに引っ越した人は、セキュリティーの面は向上しても、「土いじりができない」「周りの部屋からの騒音が気になる」「近所付き合いになじめない」といった理由から、購入したマンションを賃貸に出して、自分たちはまた一戸建て住宅に引っ越すこともあるようです。
一戸建てに住んでいた人は、マンションという集合住宅で生活に不便を感じないかどうか、慎重に検討することをおすすめします。
この記事を書いた人
CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。