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マンション購入は賃貸よりもハイリスク?

人口減少時代のマンション購入、その5大リスクと対応策は? 「買ってはいけない」はどこまで正しい?(2/6ページ)

横山晴美横山晴美

2017/07/25

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<リスク1> 資産価値が下がってしまう

まず考えられるのが、資産価値が下がるリスクです。

元々、新築物件は入居とともに価値が2割程度下がると言われていますが、理由はそれだけではありません。

冒頭で述べた「住宅需要の低下」と「空家の増加」によって、不動産業界全体としての物件価値の下落、また過疎化や空洞化による街全体の価値の下落が考えられます。

●対策:エリア、立地の見極めが重要
人口減少はすでに始まっていますが、すべての土地・物件の価値が下がるということも考えにくいでしょう。おそらく今後は、「買っていいマンション」と「買わないほうがいいマンション」の二極化が進んで行くと思われます。

ここで注意していただきたいのは、たとえば「東京と地方」といった大まかな分類ではなく、もっと小さなエリアごとに、詳細に価値を判断することが求められるであろうということです。

たとえば、東京都豊島区は全国自治体の将来人口推計において、23区で唯一「消滅可能性都市」とされました。これだけ聞くと「豊島区には住まないほうがいいのでは?」と考えてしまいそうです。しかし、豊島区にはリッチなイメージの目白や、学生に人気の大塚・駒込など、魅力的なエリアも多いです。

この例からいっても、全体のなかから人気のスポットを探していく、ということが重要になるでしょう。

もちろん、そうしたエリアの見極めは非常にむずかしいですし、現在、人気のあるスポットはすでに不動産価格が高いと考えられます。

そこで重視したいのは利便性です。人気の高いエリアから外れていても、駅から近いとか、ターミナル駅に出やすいといった利便性を重視することをおすすめします。特に、駅からの距離を重視する人は多いと考えられるので重要な要素になりそうです。

資産価値が高い物件というのは、誰もが魅力を感じる物件です。資産価値を維持するためには、独自のこだわりで物件を選ぶよりも、万人が魅力を感じて住みたいと思うであろう物件を選ぶのが大切と言えるでしょう。

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この記事を書いた人

ライフプラン応援事務所代表

ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。

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