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マンション売却を成功させるために大切なこと

マンション売却に強い不動産会社の選び方と知っておくべき業界の4つの仕組み(4/6ページ)

菅 正秀菅 正秀

2017/05/09

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<仕組み3>不動産会社は基本的に両手取引を志向する


(図表2)両手取引とは?

不動産会社ではマンション売却の依頼を受けると、自社に登録している購入希望のお客さんに紹介したりチラシを撒いたり、ポータルサイトに物件情報を掲載したりして広告活動を行ない、積極的に購入希望者を見つける努力をします。

これは、宅地建物取引業法が、ひとつの売買取引で売り主・買い主の双方から手数料をもらうことを認めているからです。

これを業界では「両手取引」と言います(図表2)。

不動産会社も営利法人ですので売上最大化を目指すのは当然の行為と言えるでしょう。また、実際にあなたを担当する営業マンも、両手取引が成立すれば、倍のインセンティブを得られるわけですから真剣に努力をするという仕組みです。

こうした業界の仕組みから考えると、マンション売却を成功させるには、まず数社の不動産会社に売却価格の査定依頼をすること。そして、そのなかで信頼できる価格を提示(このためにあらかじめ売り主も相場調べをしておくべきです)してきた会社の営業マンと面談し、この人なら任せてもいいと思えるような、信頼できる人と「専任媒介」契約を結ぶのがおすすめです。

その営業マンに任せてもいいかどうかを判断するには、まず、過去にあなたのマンションの別の部屋の売却を手がけたなど、あなたのマンションについてよく知っている営業マンであることが大前提です。そして、どのような販売手法を取ってくれるのか(広告方法、オープンハウス等)をしっかりヒアリングして、あなたとフィーリングが合うのかを見きわめましょう。

 

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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