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不動産で後悔しないために知っておくべきこと

「物件の募集図面」を見れば不動産会社の裏側が手に取るようにわかる!(5/6ページ)

大友健右大友健右

2016/11/17

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「礼金」を受け取るのは大家さんではないの?

「礼0、Bなし可」を、もう少しわかりやすく言い換えると、

「お客さんを説得するために礼金の支払いをゼロにした場合、バックマージンもゼロになります」

ということです。
これはたとえば、契約しようかどうか迷っているお客さんに、

「大家さんに交渉すれば礼金ゼロになるかもしれませんよ」

とプッシュする材料として使われます。

つまり、入居者が何も言わずに礼金を支払ってくれれば、それはそのまま不動産会社へ支払うバックマージンになるけれど、礼金をゼロにして契約を取った場合は、バックマージンもゼロになるので不動産会社が受け取れるのは仲介手数料だけになるというわけです。
結局、このケースでは不動産会社に支払われるバックマージンは、入居者が礼金として負担しているということになってしまいますね。

実際、大家さんと交渉したふりだけをして、「いやぁ、あの物件は人気があって、大家さんも強気なんです。これ以上、条件を厳しくするとほかの人に取られちゃいますよ」という営業マンは決して少なくないことでしょう。
不動産会社からすれば、礼金をゼロにしないと契約してくれないお客さんよりも、礼金を支払ってくれるお客さんと契約をしたいからです。

お客さんから見れば、「礼金くらいタダにしてくれてもいいだろう。なんてケチな大家なんだ」と思うでしょうが、本当にケチなのは間を仲介する不動産会社なのです。

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この記事を書いた人

株式会社ウチコミ 代表取締役 株式会社総研ホールディングス 代表取締役 株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役 1972年生まれ。大手マンション会社で営業手法のノウハウを学んだのち、大手不動産建設会社に転職。東京エリアにおける統括部門長として多くの不動産関連会社と取引、不動産流通のオモテとウラを深く知る。 現在、株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役として、住宅リフォームを中心に事業を展開。また、株式会社ウチコミ 代表取締役として、賃貸情報サイト「ウチコミ!」を運営。入居の際の初期費用を削減できることから消費者の支持を集める。テレビ・新聞・雑誌などメディア出演も多数。

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