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不動産で後悔しないために知っておくべきこと

「物件の募集図面」を見れば不動産会社の裏側が手に取るようにわかる!(4/6ページ)

大友健右大友健右

2016/11/17

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賃貸物件の図面にも暗号は隠されている


(図3)「AD100」が意味することは?

さて、次に賃貸物件の図面を見てみましょう。「オビつき」の図面は、売り物件だけでなく、賃貸物件でも使われています。

図3の図面、右下に書いてある文字を見てください。「AD100」と書かれていますね。
「AD」という文字がさっそく使われていますが、これが広告料という名のバックマージンであることは先ほどお話しした通りです。

また、「100」という数字は、一部屋を成約するごとに「家賃の100%(1カ月分)の報酬を支払います」ということを意味しています。


(図4)「B」はバックマージンのこと。「AD100」と同じ意味

また、「AD100」の代わりに「B100」という文字が書かれていることもあります。これはどういう意味なのでしょうか?
「B」というのは、「バックマージン」のこと。「AD」よりも露骨な言い回しですね。意味は「AD100」と同じで、一件の成約で家賃1カ月分の報酬がもらえるわけです。

ちなみに、賃貸物件の場合、一件の成約を取った場合、その不動産仲介会社には「仲介手数料」が支払われますが、これは宅建業法で「家賃の1カ月分が上限」と決められています。
そして、この「AD」や「B」は仲介手数料に上乗せして支払われる、いわば「グレーな報酬」です。そして、これを負担するのは賃貸物件のオーナーである大家さんであり、最終的には家賃を支払う入居者が負担することになるといっていいでしょう。

その証拠に、図面には「礼0、Bなし可」と書かれている場合もあります。これがどういう意味かというと、「礼金ゼロ、バックマージンなしも可能」ということです。
といっても、一般の人にはこれがどういう意味なのか想像もできないと思いますので、丁寧に説明していきましょう。

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この記事を書いた人

株式会社ウチコミ 代表取締役 株式会社総研ホールディングス 代表取締役 株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役 1972年生まれ。大手マンション会社で営業手法のノウハウを学んだのち、大手不動産建設会社に転職。東京エリアにおける統括部門長として多くの不動産関連会社と取引、不動産流通のオモテとウラを深く知る。 現在、株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役として、住宅リフォームを中心に事業を展開。また、株式会社ウチコミ 代表取締役として、賃貸情報サイト「ウチコミ!」を運営。入居の際の初期費用を削減できることから消費者の支持を集める。テレビ・新聞・雑誌などメディア出演も多数。

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