実録/元夫が亡くなったとき元妻として母親として揺れ動く気持ち(1/2ページ)
しばはし聡子
2019/03/05
イメージ/123RF
みなさん、元夫が急に病気で亡くなるといった事態を想像したことはありますか。
日頃から連絡を取っていたり元夫の親族とも関わりがある場合は、お子さんを連れて病院へお見舞いや葬儀参列など自然にできることかと思います。
面会交流はしているけれど直接連絡を取っていない、顔を合わせていない、全く連絡を取っていないといった場合には悩ましいですよね。お子さんのためにはどのような応対をするのがよいのでしょう。
今回は、面会交流の支援活動をしているなかで実際起きた、あるご家庭のケースをご紹介します。
■体調が急転
面会交流の付き添いサポートをしている別居親のお父さんがご病気のため亡くなられました。まさにその日は面会交流予定日でした。
ここ最近、体調不良で心配していたのですが、まさかこんなに急に...という状況で病状は急転でした。
面会交流予定日の2日前にお父さんご本人から、「公園で遊ぶのは難しく病院で面会交流したい。」と連絡が。病院に確認すると病状はよくないとのこと。
状況を伝えると突然のことで当然困惑されるお母さん。私が病院へお子さんを連れて行くことも提案したのですが、お母さんは病院に直接連絡し状況を把握した上、翌日(面会交流前日)にお子さんを連れて自ら病院へ。
係争が続き試行面会期間が長かったこともあり、付き添いサポートが必要なほど高葛藤で直接顔を合わせることも連絡を取り合うことも到底困難なおふたりだったのですが、直接病院へ出向き、数年ぶりに親同士として対面し、お子さんとお父さんが話せるように会話の架け橋を担い、親子・親同士でたくさん会話ができたとのこと。
「また、明日もお見舞いに来るね」と約束して。
その翌日、面会交流予定日は私も病院へ行ったのですが、お子さんとたくさん話せて安心されたのか、お子さんとお母さん、そしてお父さん側のご親族の方に見守れながら、その日に息を引き取られました。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️