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もっと知りたい別居・離婚後の子育て「共同養育ってなあに?」〜共同養育コンサルタントしばはし 聡子コラム〜(1/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2018/11/22

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イメージ/123RF

「共同養育」という言葉、聞いたことのある方いますか。初めて聞いた方も多いのでは?! 共同養育とは、「離婚後に両親が子育てに関わること」なのですが、こじれた相手と共同になんて絶対無理!と思われがち。

離婚すると一人で育てる「ひとり親家庭支援」といった言葉もあるくらい、日本では離婚するとひとりで育てることがあたりまえになっていますが、離婚しても子どもにとっては親はふたりですよね。どんなに自分とはこじれた夫でも子どもには父親は変わらず父親なのです。

自分にとってはこじれた夫でありながら子どもにとっての父親である相手と、離婚後どうやって「共同養育」していけばいいのでしょうか。元夫と関わりたくない!と思っているママもぜひ読んでみてください。

■共同養育ってハードル高くない?!

「共同養育」。まず共同という言葉に拒絶感があるママもいるかもしれません。一緒に育てるってことは元夫と顔を合わせなくてはいけないの? 会話をしなくてはいけないの?

メールのやりとりすらままならない状況なのに、共同養育なんてとてもできない!というママもいると思います。ただ、実は共同養育ってそんなにハードルの高いことではないのです。

■元夫と顔を合わせる必要はない

もちろん、離婚後も一緒に食事などできる関係であれば、子どもにとっての負担は軽減されるでしょう。しかしながら、そのような元夫婦は非常に稀。

必ずしも父親と母親と子どもが同じ場にいなくてはいけないわけではありません。そんな無理をしなくても、最低限親同士で連絡が取れて、子どもの様子を伝えたり、父親と子どもが会う時の日程調整などをするだけでも両親が子育てに関わっているのであれば十分共同養育といえるでしょう。

■広義にわたっての共同養育

定義としては「離婚後に両親が子育てに関わること」ではありますが、大事なのは子どもの気持ち。子どもが両親の顔色を見ずに素直なきもちを発言でき、両親の元を自由に行き来できる環境を両親がととのえて養育することこそが、真の共同養育なのではないでしょうか。

会う回数や頻度、時間といった物理的なことだけではなく、たとえ遠方に住んでいて頻繁に会えなかったとしても、いつでも連絡が取れる安心感、いつでも父親の話をしていい環境があれば、子どもは両親からの愛情を感じて育つことができますし、それには、なにも元夫婦が一堂に会する必要はないのです。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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