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心躍らせて始めたものの…

週末田舎暮らしあるある、4つの「こんなはずじゃなかった」をどう解決するか(2/5ページ)

馬場未織馬場未織

2017/01/19

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<2> 家族がついてこない


(c) altanaka – Fotolia

田舎暮らしあるあるですね。

週末田舎暮らしに前のめりだった代表者を除き、ほかの家族は目新しさが失われたあたりで腰が重くなります。そして、「今日は同窓会だし」「約束があるから」「寒いし」などいろいろな理由で来なくなってしまう。気がつけば、自分ひとりでせっせと通っていた、なんて話をよく聞きます。

いや、それでもいいのです。その代表者さえ十分に楽しければ。

ただ、現地で友人ができなくて孤独になったり、このままいけば家族崩壊? という方向に向かったりしてしまうとツラいですよね。

家族との意思の疎通は、だんだんとできてくる類のものではないかもしれません。「ちょっと強引に始めてしまった二地域居住だけれど、そのうち田舎の良さを理解してくれるさ」という楽観的予測は当たってくれないケースが多いようです。

人にはそれぞれ、自分に合った場所があり、夫婦や家族だからといって同じとは限りません。海辺が好きな人と、海風だけはダメという人。静かな山奥が好きという人もいれば、人の気配のないところは寂しくてイヤという人もいます。

そこで「もう土地買っちゃったし一緒に来てよ」という圧力をかけると、引きずられているほうの人間は「冗談じゃない」と逆を向きたくなります。

家族のライフスタイルを大きく変える二地域居住ですから、できれば事前にちゃんと向き合って、お互いを尊重しつつ、誰もが主体的に通えるか、誰もがハッピーに別々の暮らしを楽しめるようコンセンサスをとっておけるといいですね。

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この記事を書いた人

NPO法人南房総リパブリック理事長

1973年、東京都生まれ。1996年、日本女子大学卒業、1998年、同大学大学院修了後、千葉学建築計画事務所勤務を経て建築ライターへ。2014年、株式会社ウィードシード設立。 プライベートでは2007年より家族5人とネコ2匹、その他その時に飼う生きものを連れて「平日は東京で暮らし、週末は千葉県南房総市の里山で暮らす」という二地域居住を実践。東京と南房総を通算約250往復以上する暮らしのなかで、里山での子育てや里山環境の保全・活用、都市農村交流などを考えるようになり、2011年に農家や建築家、教育関係者、造園家、ウェブデザイナー、市役所公務員らと共に任意団体「南房総リパブリック」を設立し、2012年に法人化。現在はNPO法人南房総リパブリック理事長を務める。 メンバーと共に、親と子が一緒になって里山で自然体験学習をする「里山学校」、里山環境でヒト・コト・モノをつなげる拠点「三芳つくるハウス」の運営、南房総市の空き家調査などを手掛ける。 著書に『週末は田舎暮らし ~ゼロからはじめた「二地域居住」奮闘記~』(ダイヤモンド社)、『建築女子が聞く 住まいの金融と税制』(共著・学芸出版社)など。

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