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空室活用だけじゃない! Airbnbを使った”パン屋再生術”とは?(1/2ページ)

高橋 洋子高橋 洋子

2016/07/21

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代々木駅近くの「くりこま高原 お米パンと紅茶 カフェ ケトル」

空き家や空室の活用以外にもAirbnbは使える

アメリカ発の民泊サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」では、世界191カ国、3万3000の都市で80万軒以上の宿を紹介しています。

Airbnbは、何の略かご存知ですか? 「Airb」は「エアベッド」、「nb」は「&ブレックファスト」の略で、エアベッドと朝食をサービスするという意味。Airbnbは、創業者のふたりが借りていた事務所の家賃を払うお金がなくなったときに、部屋の空きスペースにエアベッドを置いて、インターネットで泊まりたい人を募ったことから始まりました。3名まで泊まれるエアマットレスを準備して、自家製の朝食を提供して始めたことが発端です。

イギリスを始めとする国々にある、お手軽な宿泊料のホテルのことを「B&B(ベッド&ブレックファスト)」といいますが、それを元にした言葉です。でもAirbnbの場合は、食事をつける必要はありません。基本は素泊まりです。
 
いまや日本の空き家は820万戸。全戸数の13.5%が空き家です。実家が空き家になっていたり、家を相続したものの使うあてがなかったりする人もいるでしょう。貸家にはしていても、なかなか入居者が決まらない。そんなときは、民泊として貸し出してみるのもひとつの手です。

そして、Airbnbの活用法はそれだけではありません。実は、Airbnbは飲食店などの販促にも使えるのです。

たとえば、地方のシャッター通りの飲食店で、集客に苦戦していたとします。2階に空き部屋がある場合、Airbnbを利用して、2階の空室を宿泊希望者に貸し出し、1階の飲食店で食事ができると案内することができます。

それを実際に試してみたのが、今回取材した「くりこま高原 お米パンと紅茶 カフェ ケトル」です。

世界中から旅行客がパンを食べに来る!


チョコレートやチーズが入ったクロワッサン

このパン屋さんは、3階建ての建物の1階に店舗があります。店内には、買ったパンを食べられるイートインコーナーがあり、飲み物も注文できます。

米粉を使ったこのパン屋さんのパンはとても美味しいのですが、物静かな職人気質のマスターゆえに、なかなか売上げを伸ばせず苦戦していました。さらに、2階、3階は空き部屋で、長年使われていませんでした。

そこで、相談を受けたエアログの山口塁さんが、住み込みでパン屋再生に乗り出したのです。

山口さんは次のようにAirbnbの魅力をエアログのなかで伝えています。

「Airbnbを使えば、その場所に勝手にお客さんを呼ぶことができる。日本人だけでなく世界中の人々に商売ができる。 そしてこのストーリーを面白がってくれるAirbnbさんにも営業ができる。
 さらにブログを使えば、発信力は掛け算! 来てくれる人も発信力を持った人が多いから広まっていく。 このパン屋は必ずや再生します! 実際にすでに数字としていままでの平均売り上げを超えています!」

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この記事を書いた人

暮らし研究所エメラルド・ホーム代表

暮らしのジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 1979年岐阜県生まれ。 情報誌の編集、フリーライターを経て現職。空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、お得なマネー情報の研究に目覚め、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。講演・執筆・FP相談を通じて、家探しの基本から中古住宅の価値向上とリノベーションの魅力を伝えている。空き家活用に関するセミナーは3年でのべ2000名が参加し、「わかりやすくて、おもしろい。勇気がもらえる」と幅広い世代から好評を得ている。著書に『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)、『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)など。

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