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牧野知弘の「どうなる!? おらが日本]#5 新元号住宅市場~日本の住まい方はこうなる(5/5ページ)

牧野 知弘牧野 知弘

2018/09/01

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住宅はもはや自分だけの財産ではない

住宅を自分だけの財産として、何の収益も生み出さずにただ囲い込んでいるのではなく、活用して、自分たちの生活をさらに豊かにするための道具として活用するという発想だ。

このように考えてくると、新元号時代においては「資産性の高さ」という曖昧なセールストークだけで、管理規約でガチガチに利用を制限される新築マンションを買うよりも、中古住宅を買って自分たちの稼ぎの足しにもなるように自由に活用していく「しなやかな」住まい方が求められるようになるのではないかと考える。

皮肉なことに、新元号元年の「消費税率アップ」が、多くの人々の住宅に対する見方、住まい方を変えるきっかけとなるのではないか。住宅市場は大きな転機に直面しているのである。

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この記事を書いた人

株式会社オフィス・牧野、オラガ総研株式会社 代表取締役

1983年東京大学経済学部卒業。第一勧業銀行(現みずほ銀行)、ボストンコンサルティンググループを経て1989年三井不動産入社。数多くの不動産買収、開発、証券化業務を手がけたのち、三井不動産ホテルマネジメントに出向し経営企画、新規開発業務に従事する。2006年日本コマーシャル投資法人執行役員に就任しJ-REIT市場に上場。2009年オフィス・牧野設立、2015年オラガ総研設立、代表取締役に就任。著書に『なぜ、町の不動産屋はつぶれないのか』『空き家問題 ――1000万戸の衝撃』『インバウンドの衝撃』『民泊ビジネス』(いずれも祥伝社新書)、『実家の「空き家問題」をズバリ解決する本』(PHP研究所)、『2040年全ビジネスモデル消滅』(文春新書)、『マイホーム価値革命』(NHK出版新書)『街間格差』(中公新書ラクレ)等がある。テレビ、新聞等メディアに多数出演。

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