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ネット銀行のメリット・デメリットは?

金利や手数料は本当に安い? 安易にネット銀行の住宅ローンを選んではいけない4つの理由(5/6ページ)

横山晴美横山晴美

2017/02/09

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【フラット35】を借りるならネット銀行はおすすめ?

ところで、超低金利時代の住宅ローン選びでおすすめの金利タイプといえば、全期間固定金利型です。金利がずっと変わらないので、返済計画も立てやすく、低金利の恩恵を返済終了まで受け続けることができます。

たとえば、今後、教育費がかかる時期の家庭などは、毎月返済額が低く、かつ上昇の心配がない全期間固定金利型の住宅ローンを活用する意義は大きいでしょう。

そこで、全期間固定金利型の住宅ローンの代表である【フラット35】をネット銀行で利用する場合のメリットを考えてみましょう。

まず、【フラット35】は、返済中に金利変更の手続きがありません。そのため、変動金利や期間選択型固定金利と比較して、窓口がないネット銀行を利用しやすいと言えます。

また、金利についていえば、メガバンクなどに比べてネット銀行のほうが若干低い傾向にあります。

こう考えると、【フラット35】の利用を決めている人で金利を少しでも安くしたい人、そのためにはネット銀行特有の手続きの手間や審査に融通が効かないといった点が気にならない人にはおすすめと言えるでしょう。

改めて、ネット銀行は本当にお得なのか?

ここまで、ネット銀行の特徴や金利や手数料が安い理由などを見てきましたが、ここで改めて、ネット銀行は本当にお得といえるのか、ネット銀行の「お得度」を総合的に考えてみたいと思います。

まず、先ほど事務手数料についてご説明しましたが、そこからもわかるようにネット銀行では初期費用が高いケースがあります。

また、団体信用生命保険が任意加入の場合もあるので、事前にどういったローンなのか、ホームページやコールセンターにてしっかり確認する必要があります。

団体信用生命保険に関しては、十分な生命保険に加入している、資産が多い、という場合は加入は不要かもしれません。しかし一般的には保障機能は必要でしょう。見た目の金利が低くとも、必要な機能が備わっていないとしたら「良い住宅ローン」ではありません。

また、ネット銀行は、住宅ローン商品のラインナップも限られていることが多いです。商品数を絞ることもコスト削減につながるからでしょう。

最終的に選ぶ商品はひとつなので、少ない商品でも構わないのかもしれませんが、大きな買い物ですので、複数の商品から比較検討したいと考える人は多いのではないでしょうか?

次ページ ▶︎ | 今回のまとめ 

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この記事を書いた人

ライフプラン応援事務所代表

ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。

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