【インタビュー】面会交流に前向きになれたのは「パパに会いたい」という息子の言葉だった(2/3ページ)
しばはし聡子
2019/04/10
■共同養育するにあたり困っていること、困っていたことはありますか。
そうですね。まったくないですね。以前は本当に会いたくなくてあんなに辛かったのに、今は困ることもなく自然にできていると思います。元夫も急かして来たりしないので、精神的にも困ることも特にないですね。
■お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。
これから息子が成長するにあたり、節目節目で話し合いをできる機会を持ち続けたいですね。おそらく次は中学入学にまつわる進路の時になってくるかと思っています。
これからどんどん父親と遊ぶよりも友達を優先したくなる年齢になってくるでしょう。息子がやりたいことをやらせてあげたいという思いは、私と元夫ともに共通しているので、今後も息子にとって良い環境をつくっていくために円滑に話し合っていけるといいですね。
実は先日、再婚することを伝える時に離婚後初めて3人でお茶をしました。1年くらい前にパートナーがいることは直接、元夫に伝えていましたが、妊娠していることを切り出した時はさぞかし驚いた様子でした。
そして、なにかあればいつでもサポートすると言ってくれたのはありがたかったです。
ただ、元夫には元夫のこれからの人生を幸せに歩んでほしいと思っています。たまたま私とは合わなかったけれど、元夫にふさわしいパートナーがいるはずですしね。
■共同養育はどんなメリットがありますか。お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。
息子にとっては父親からの愛情を感じたり、いろんなところに連れて行ってもらえたり、楽しんでいる様子です。
ここ最近、息子も大きくなってきたので、私自身が息子を抱っこしてるあげる機会は減って来ているのですが、元夫は会うたびに抱っこをしてスキンシップを取っているのもよいことだと思いますね。
面会交流が日曜の日中になることが多いのですが、私にとってはその間に自分の時間ができるのはありがたいです。仕事関係のセミナーに行ったり買い物に行ったり、有効に活用しています。
■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。
面会交流の内容について文句を言わないよう心がけています。例えば、「今日は甘いものを食べさせないようにしてほしい」などお願いしたいことを事前には伝えるのですが、面会交流から帰ってくると、守られていなかったりすることも。
ただ、いちいち目くじらを立てて文句を言ったりせずに、息子も楽しんでいるようだしよしとするかと見守ることにしています。
また、息子の様子を元夫にも知っててほしい思いがあるので、良いことだけではなく、インフルエンザにかかったことなどの出来事も伝えるようにしています。
あとは、お互いの私生活については話さないし聞かないようにしています。もちろん聞かれれば話しますが、ここはお互い同じ感覚かもしれませんね。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️