【インタビュー】離婚・再婚から拡がる家族 ー それぞれの家庭を尊重するあらたなカタチ(3/3ページ)
しばはし聡子
2019/01/22
■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。
子どもが中学生になってからは本人同士に連絡も任せるようにしました。一対一の関係を持ってもらえるように。
あと、お互いに再婚してるので、それぞれの家庭を尊重することですね。元の家族にこだわるのではなく、ホームステイ先のようにそこでのつながりを作りつつ、その家庭でのルールや習慣に子どもは従えばいいと考えています。
先方が再婚されたことで、うちはうち、あちらはあちらがとてもスッキリ棲み分けられた気がします。互いが異文化であることを前提とし尊重する、という感じです。先方の奥様の厚い理解とサポートにも感謝しています。
■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。
うちの子は、小学校の頃は自己紹介で離婚・再婚を話す子だったんですが、転勤で仙台の中学に入学して以後、誰も家庭事情をオープンにしない状況に気づいてびっくりしていました。
このテーマで子ども同士が繋がることがないんですよね。きっとそうなのに、誰も開示しないんだなと知って寂しそうな様子でした。今の社会は、こうした家庭事情は子どもの成長発達に考慮されておらず、自分だけ定型じゃない家庭にいると、子どもは不安を抱え込んでいるように思います。
離婚はネガティブ、触れてはいけないことではなく、離婚もその後のケアが子どもの成長発達を支えるわけですから、その経験を理解しサポートできる社会が必要です。微力ですが、そうした社会にするための働きかけを、今の活動を通しより充実させていきたいと思います。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️