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建築業界について|100年以上建っても雨漏り一つ起こらない住宅もある

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いずれにしましても、多種多様な技術を持った職人さんぬきでは成り立たない業界なのですが.....。構造的に発注者と請負者いわゆる弱者と強者の立場にならざるを得ない関係しかないんです。

 

そして仕事に使うほぼ全ての素材・材料・製品はメーカーが作っていると言う事。つまり極端に言えば、いろんな作業の手間賃仕事です。

 

(技術の必要な)ただ、大きな会社やメーカーが、どれだけ開発にお金や時間を懸けても、どんな優秀な最新技術でも職人さんの取り付け・組み立て・設置に誤差や手抜きがあれば誰が考えてもわかる結果にしかなりません。

 

ましてや、前回説明した通り 20種類以上の職人さんが一軒の家に携わらないと家は完成しないのです。結果にぞっとしませんか?

 

注意)職人さんを誹謗しているわけではありません。

 

昔はどうだったのか?家を一軒作るのに、工事全てを取り仕切る管理者がいました。棟梁という尊称で呼ばれる大工です。

 

昔の大工さんは、親方について長い年月修行・経験を積んだ方しかなれませんでした。棟梁と呼ばれる方は、すでに確かな技術と経験を持ち誇りを持って仕事をする方です。ですから、仕事に厳しい方が多く 携わる職人さん達も恐れと尊敬と信頼を持ち仕事をしていました。

 

当然、仕事の責任は全て棟梁が取ります。ある意味の芸術家の様な方々でした。宮大工・船大工 などは、まさにその象徴ですね。

 

それが、今の経済状況も手伝ってより安く・より速くという事のみがもてはやされ、技術などは二の次とされ今日の様子となってしまいました。(他の業界にも聞く話です)

 

今でも、昭和40年以前に建てられた建物に、素晴らしい建物が結構残っています。ただ、古い建物全部ではありません。昔は、自分で建てちゃった方なども相当数あったそうですから。

 

でも、おかしいと思いませんか?100年以上建っている住宅でも雨漏り一つ起こらない住宅もあるんです。ただ、現代の生活様式に合うのか、という問題はありますでしょうが。そんな技術を過去に持っている国の住宅がいまの性能になってしまっている....。させられている?「スクラップ アンド ビルド」の影響もあるでしょう。

 

経済の発展・技術革新・新技術・新製品もちろん大歓迎です。創意工夫・経費節減・コストパフォーマンス 消費者は大歓迎です。でも、肝心な技術者や技能者の存在価値や意義が、忘れ去られている。こんな背景があるんです。

 

まだまだ続きます。

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