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新型コロナが拍車をかけた? 賃貸住宅にも浮かび上がる「防音」の重要性(1/2ページ)

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文/朝倉 継道 イメージ/©︎Valerii Maksimov・123RF

「音」問題は住環境における重要なテーマ

2020年、全世界を一色に染めたといっていい新型コロナウイルスによる「コロナ禍」。

フランスでは10月15日、1日あたりの感染者が3万人、イギリスでも21日、1日あたりの感染者が2万6000人を超え、日本は比較的抑えられてはいるものの、まだまだ予断をゆるさない状況が続いている。

それに伴い、我々の日常にさまざまな影響を及ぼしている、その大きなひとつが、テレワーク・在宅勤務の広がりだ。そして、ここで問題になるのが「音」である。これまでであれば気にならなかったことも、テレワークにより在宅時間が長くなることで、音に対しての意識が高まる。実は、この「音」の問題こそ、今年の日本の住環境の中で、もっとも重要なテーマであるといえるかもしれない。

Google Trendsでも「音」がホットワードに

検索サイト・グーグルで検索されるワードのうち、コロナ禍の本格化とともにトレンドに乗ったあるワードがある。

それが「道路族」だ。

道路族とは住宅地の道路で遊ぶ子どもと、その周りで立ち話をしたり、子どもと一緒に遊んだりする親たちを指す言葉で、住環境内における路上騒音問題を示すキーワードでもある。

この道路族、グーグルの公表データ(Google Trends)を見ると、3月から5月上旬にかけて一気にインタレスト(関心度)を伸ばしている。その後も、比較的高いレベルのまま、グラフの線を描き続けている。それと同時に、道路族と似た軌跡をたどる“コロナ付随型”といってよい傾向を示すワードもある。それが「騒音」「コロナ 騒音」「コロナ マンション 騒音」「騒音 通報」「近所迷惑」「うるさい」「防音」「遮音」といったワードだ。


出典/Google Trends「道路族」の推移

先日、5棟120室の賃貸住宅を運営しているオーナーから、今年の5~6月、物件内での騒音トラブルが頻発したという話を聞いた。コロナによる「巣ごもり」に伴い、多くの入居者の日常において、部屋で音を出す機会(出さざるをえなくなる機会)、他人の出す音に晒される機会が同時に増えたようだ。ついには、耐えきれず退去する人もいたという。

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