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事故物件からの復活も!

なかなか普及しない「定期借家」の使いどころ(3/3ページ)

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こうした活用事例ですが、お気づきのとおり、いずれにしても、契約期間の満了とともに入居者さんに必ず退去いただくことを予定しているものではありません。問題がなければ、ぜひまた再契約をしていただくことが前提となっています。

よく例に挙がる「転勤中の自宅貸し」「物件の建て替え予定に合わせて」といったかたちのほかにも、定期借家にはこうした活用方法もあるわけです。付け加えると、「定期借家で契約すると、なぜかトラブル自体が少なくなる」ともいわれています。

やや間接的な数字ですが、それを示すデータが、下記国土交通省の調査の中に出てきます。「平成30年度 住宅市場動向調査 報告書 平成31年3月」です。

221ページ「賃貸住宅に関して困った経験」をご覧ください。オーナー・管理会社などではなく、入居者さん側に対して「困った経験」を尋ねているものですが、定期借家では、例年割合が圧倒的に低くなっています。

定期借家という双方対等性の高い契約が、当事者間でのほどよい緊張感を生むことで、こうした結果が生まれているのではないかと分析する方もいらっしゃいます。

(文/朝倉継道)

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