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売却したときの手取りはどうなる?

マンション売却時にかかる費用と、戻ってくるお金を全網羅。いつどんなお金が必要になる?(4/5ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/10/24

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売却前にリフォームやクリーニングはしたほうがいい?


(c) mykeyruna – Fotolia

売却のために、直接、必要になる費用ではありませんが、よく相談を受けるのが、マンションを売却する前に費用をかけてリフォームやクリーニングをしたほうがいいのかということです。

これに関しては、必ずしもする必要はないと私は考えています。

まず、リフォームについては、購入した人が住みやすいように、自分で手を入れてもらうほうがいいからです。

また、購入希望者は必ずマンションの内見をしますが、だからといって業者に依頼してピカピカにクリーニングする必要はなく、できる限りの掃除と片付けをして、購入希望者がその部屋での生活をイメージできるようにすればいいでしょう。

マンションなど住宅内を魅力的な空間に演出するホームステージングという手法もありますので、興味のある人は調べてみてはいかがでしょうか。

たとえば、壁にあまりにも目立つ傷があるといったような場合は、もちろん、補修をしておいたほうががいいと思いますが、購入希望者に清潔で住みやすい部屋だと感じてもらうことができれば、無理に費用をかける必要はないと私は考えます。

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マンション売却時に戻ってくる費用とは?

ここまで、売却時に出て行くお金を見てきましたが、売却して戻ってくる費用もあるのです。どんな費用があるのか見ていきましょう。

(1)住宅ローン保証料

保証料は、万が一、住宅ローンが返済できなくなる場合に備えて支払う費用なので、完済してしまえば必要がなくなります。そのため、住宅ローンの保証料を一括払いしていた場合には、売却してローンを完済すると、未経過期間分の保証料が戻ってくるという仕組みです。

(2)火災保険料・地震保険料

火災保険や地震保険も、保険をかけているマンションを売却してしまえば、保険料は不要になります。そのため未経過分の保険料が戻ってくることになります。ただし、ここで忘れてはいけないのは、自分自身で保険会社に返還を求める手続きをしないと、保険料は戻ってこないということです。決済引き渡し日が決まったら、忘れずに手続きを行ないましょう。

(3)管理費・修繕積立金、固定資産税

これらの費用に関しても、引き渡しの前日までと引き渡し日以降での日割り精算になります。

本来、固定資産税はその年の1月1日時点の所有者が支払うものですが、慣例として日割りで清算をしています。

管理費・修繕積立金は、毎月決まった金額を支払うものですが、決済引き渡し日が月の途中だった場合に、日割り計算で清算する場合があります。

そのため、これはたとえば税務署や管理組合に申請して返還してもらうというわけではなく、通常は、引き渡し日を決めた時点で、不動産会社の担当者が精算表を作成することになります。売り主、買い主が清算金額を確認して、売買代金に上乗せをして、買い主が売り主に支払うという流れになります。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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