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売却したときの手取りはどうなる?

マンション売却時にかかる費用と、戻ってくるお金を全網羅。いつどんなお金が必要になる?(3/5ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/10/24

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<4>一括繰り上げ返済手数料

住宅ローンが残っているマンションを売却するには、残っている住宅ローンの全額を一括返済して、抵当権を抹消しなければなりません。そして、住宅ローンを一括返済する際には、一括繰り上げ返済手数料がかかります。

一括繰り上げ返済手数料は、金融機関によって異なるため、利用している金融機関に確認してください。【フラット35】の場合は無料ですが、民間金融機関の場合には、ローン残高にかかわらず一律で●万円といった定額制と、ローン残高の●%といった定率制の大きくふたつの方式があります。

なお、支払うタイミングは、決済引き渡し時になります。

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<5>譲渡所得税

譲渡所得税とは、マイホームを購入した金額より売却した金額が高かった場合にかかる税金です。

たとえば、2500万円で購入したマイホームを3000万円で売却した場合、500万円の利益が出たことになり、利益分の500万円に対して譲渡所得税がかかるというのが原則です(マイホームに対する軽減措置は後述します)。

マンションを売却した年の1月1日時点で、購入から5年以上が過ぎていれば長期譲渡に該当し、税率は20%(所得税15%+住民税5%)となります。一方、購入から5年未満の売却の場合は、短期譲渡に該当するため、税率は39%(所得税30%+住民税9%)です。なお、現在、所得税に関しては、2.1%の復興所得税が加算されるので、それぞれ15.315%と30.63%になります。

ただし、前述したようにマイホームに対しては軽減措置があるので、安心してください。マイホームとして居住していたマンションを売却する場合は、3000万円の控除があります。

つまり、売却益が3000万円を超えない限り、譲渡所得税はかかりません。先ほどの例でいえば、5500万円以上でマイホームが売れない限り、譲渡税がかかってくることはないということです。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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