40代でのマンション購入は遅い!? 40代で家を買うメリット・デメリットは?(3/6ページ)
牧野寿和
2017/08/15
最大のデメリットは返済期間の短さ
次に、デメリットについても見てみましょう。
(1)返済期間が短くなる
収入の見込める現役中に住宅ローンを完済しようとすると、返済期間が短くなります。そのため、希望する金額の融資を受けられないことも考えられます。
自己資金が多くあればいいですが、そうでない場合は、購入する物件の価格を下げないと、手元の現金が少なくなってしまい、家計を圧迫することが懸念されます。
(2)老後の生活に支障が出る可能性も
住宅ローンの返済期間を長くしてしまうと、退職後も返済が続くことになります。そのため、老後の生活に支障をきたし、最悪の場合、老後破綻ということにもなりかねません。
(3)教育費と住宅ローンの支払いが重なる
子どもの教育費が多くかかる時期と、住宅ローンの返済が重なる可能性があります。住宅ローン返済の負担が大きいと、教育費の支払いや準備に支障をきたすこともあり得ます。
(4)親の介護負担から返済に支障も
親も高齢になるため、親の介護負担が発生するケースも出てきます。その負担から、住宅ローンの返済に支障をきたすことも考えられます。
40代でマンションを購入することの最大のデメリットは、返済期間の短さと言えるでしょう。また、収入が増えることで借入れ可能額が増えることは、メリットとデメリットの両面があります。
借りることができるからと借入れ金額を増やして、定年退職までの限られた期間で返済するとなると毎月の返済額が大きくなってしまいますし、逆に返済期間を長くすると老後の生活に支障をきたすことになりかねません。
老後資金や教育資金のことを考えながら、返済期間と借入額については慎重に検討する必要があるでしょう。
この記事を書いた人
CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。