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マンション価格は税込み? それとも税抜き?

中古マンション購入に消費税はかかる? それともかからない?【マンション購入と消費税】(2/4ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/07/28

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売り主が個人か事業者かを確認する方法は?

それでは、気になる中古マンションがあったときに、売り主が業者なのか個人なのかを確認するにはどうしたらいいのでしょうか。

中古マンションのチラシや販売図面のなかに「取引態様」という欄があるのを見たことはないでしょうか。

取引態様とは、「不動産取引における不動産会社の立場」のことです。

取引態様の欄に「売り主」と書いてあれば、その販売図面に記載されている不動産会社が自社の所有物件を売っていることがわかります。この場合、売り主は不動産会社ですから、その中古マンションには消費税がかかります。

ただし、取引態様に「仲介」とか「媒介」と書かれている場合は、販売図面だけでは判断がつかないので、そのチラシや販売図面に載っている仲介業者に問い合わせれば、売り主が不動産会社なのか個人なのかがわかります。

また、ご自身の目でもハッキリと確認をしたい場合は、その物件の登記簿謄本を見ていただくと、所有者が誰なのかが記載されています。その名前が会社の名前であれば消費税がかかりますし、個人名であれば、消費税はかかりません(これに当てはまらないケースもあるのですが、ここでは割愛します。一般的にはそのように判断して問題ないと考えておいてください)。

消費税がかかるマンションには特例がある


© 4315 – Fotolia

消費税がかかるマンションの場合、表示されている物件価格にさらに消費税がプラスされるのか…と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。

不動産の場合、販売図面やネットに掲載されている物件価格は、ほぼ例外なく「消費税込み」の金額で表示されています。消費税を別途、支払わなければならないケースはほぼないと考えて問題ないでしょう。気になる場合は、売り主業者や仲介業者に事前に確認してください。

とはいえ、できれば消費税を負担したくないと考える人が多いのではないでしょうか。計算上、消費税が8%の場合、3000万円の中古マンションを購入すると、240万円の消費税を負担しなければなりません。

せっかく気に入った中古マンションが見つかっても、それが売り主物件(売り主が不動産会社である物件)だった場合、消費税を負担したくないからという理由で購入を諦めてしまうのは残念なことです。

そこで、消費税がかかる物件を購入した場合には、その負担を軽減するために、税制上の特例や給付金の制度が設けられています。具体的には、住宅ローン減税の拡充と、すまい給付金の支給です。

次ページ ▶︎ | 住宅ローン減税の拡充 

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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