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マンションは「住み心地」で選んではいけない! その3つの理由とは?(3/4ページ)

市川 貴士市川 貴士

2017/01/12

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<理由1> 「住み心地」は変わっていくもの

そもそも、住み心地は人それぞれ感じ方も基準も違います。しかも、同じ人であっても、住み心地は時間の経過によって感じ方が変化していくものです。

たとえば、子どもが小さいうちは緑の多い公園の近くがよかったとしても、子どもが成長して学校に通うようになったら、もっと都心に近い場所のほうが便利だということになるかもしれません。
家族の生活は、時間とともに変化していきます。購入時には最高の住み心地だったとしても、10年、20年後には、家族が求める住み心地は大きく変わっている可能性が高いと言えるでしょう。

もちろん、資産価値も時代とともに変化していくものですが、よほど間違った物件を購入しない限り、10年、20年といったスパンで資産価値がなくなってしまうようなことはないはずです。

海外の不動産を見ていると、アメリカなどは特に何回も引っ越して、最後は大きな家に住む、という暮らしぶりを目にします。仕事や家族の変化をうまく考えて不動産と向き合っています。しかし、日本ではまだまだそのような柔軟な暮らし方を実現するのはむずかしいのではないでしょうか。

<理由2> 一生、そのマンションに住めるとは限らない

人生にはいろいろな出来事があります。転勤で引っ越しを余儀なくされるかもしれません。リストラや勤務先の倒産で、ローンを払い続けることが困難になるかもしれません。ましてや、不安定ないまの世の中で、購入したマンションに一生住み続けられるかどうか、誰にもわかりません。

万が一、購入したマンションに住み続けられなくなったときに、重要なのが資産価値です。資産価値が高い物件というのは、簡単に言えば、「売ったり、買ったりしやすい」物件のことです。
そうした物件を購入していれば、賃貸に出して家賃収入を得ることもできますし、売却してローンの残債をなくすことも可能になるかもしれません。

次ページ ▶︎ | <理由3> 資産価値は万人共通の価値 

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この記事を書いた人

株式会社国際不動産エージェント 代表取締役社長

宅地建物取引士。公認不動産コンサルティングマスター。 1961年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。 84年、株式会社リクルート入社後、株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)へ転籍。25年間の在籍中、不動産営業・マーケティング・商品企画に従事。その後、海外不動産の販売に従事し独立。世界各国の不動産の視察、販売を行なうほか、セミナー講師としても活躍。 30年のデベロッパー経験を活かし、独自の不動産マーケティング理論を組み合わせた分析を得意とする。14ヵ国38都市の不動産を視察し、現在も毎月海外視察を継続中。わかりやすい解説と不動産マーケットを知り尽くした深い視点からの語りが好評。

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