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【インタビュー】「会わせたくない気持ちが調停中に一転 前向きになって得られたこと 」(1/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2019/09/20

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イメージ/123RF

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、調停中に面会交流に前向きになり現在共同養育を実践しているママを直撃インタビューしました。

■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

別居中、夫と娘は会っていたのですが、離婚調停になってからは、お互い争う関係になってしまい、3、4ヶ月会わせていませんでした。関わりたくなかったのと、親からも反対されていたので、会わせたくない気持ちがどんどん強くなっていました。夫はもちろん会いたがっていましたが断わり続けていました。

当時、なにが最善なのかわからないまま、日々悶々としていて、何冊も本を読んだりネット検索をしたりしていました。調停委員や弁護士が言うことがすべてではないような気がして、いろんな知識を得た上でどうすべきなのかを決めたかったんです。

そんななか、父親に会わせないとデメリットがあるという記事を読む機会があり、なにがデメリットなのか、どうして会わせてたくないのかなど、書き出してみました。

そうしたところ、娘が父親に会いたい気持ちは明らかなのに、会わせたくないという自分の感情ばかりがあったことに気づかされたんですよね。娘に対してもヒアリングをしてみました。父子関係はよく、娘は会いたいと素直に言っていたので、会わせた方がいいんだと確信に変わりました。

調停真っ最中、突然面会交流に前向きになったのですが、娘と会えたことで落ち着いたのか夫からの攻撃もなくなりみるみる関係がよくなりました。これは離婚してもきちんと続けていこうと思えるようになりました。

■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

月1回土日で泊まりというのがルーチンになっています。迎えに来てくれて朝から晩まで丸二日間です。私自身、調停中に面会交流の大切さに気づけたので、回数に制限することなく会わせたいと思っていますが、お互いのスケジュールの関係でこのペースが心地よくまわっているという状況です。

あとは、半年に1回程度、私から誘って三人で食事するんですよ。理由は娘にとっての両親が仲良くできているこを示したいからです。この程度の頻度だと良い距離感で過ごせますね。

■共同養育するにあたり困っていること、困っていたことはありますか。

今困っているは、面会交流の受け渡しの時には、必ず私がいないとダメだということ。父親の家に行く時のいってらっしゃいとおかえりなさいは私じゃないと嫌がるんですよね。私の仕事の関係で困ることもあるため、現在祖父母でも可能か試しているところです。

離婚してから泊まりで過ごすようになったのですが、最初の3回はパパと離れたくないと泣いていて、どうしたらよいものかと悩みました。元夫には帰ってもらい、泣き止むまで私が気持ちを受け止めながら、「またパパと会えるよ」と次回の話をするようにしていました。不思議なことに4回目の時からピタッと泣かなくなりましたね。娘もなにか理解したかもしれません。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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