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【インタビュー】「別れを悲しませるくらいなら父親に会わせないほうがよいのでは?」悩んだ時期もあったー原体験をもとに支援の道へー(3/4ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2019/07/17

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■共同養育はどんなメリットがありますか。お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。

先日、娘が堂々と「私の家族はパパとママ」と言っていたんですよね。その姿を見て、共同養育していて本当によかったなと実感しました。「パパに会いたい」という娘の気持ちに対し後ろめたく感じることがなく、ありのままで対峙していてよかったなと。

あと、私の親戚には娘のいとこがいないんです。パパの方は複数人いるので、パパ側の親戚とも密接に関わることができるのは共同養育していてよかったと思います。

私にとってのメリットは、なによりも育児から解放されることです。前もってお願いしておけば夜も自分の時間をつくれるので、本当にありがたいです。長時間お願いしやすくなったのは、元夫の家での面会交流をOKしてからなんです。

実は、娘が面会交流のお迎えの時に泣いたのが、元夫の家に行った時だったので"三人で暮らしていたときのことを思い出してしまうのでは”と行かせることに後ろ向きでした。ただ、そういった私の変なこだわりに娘を巻き込むことをやめ、きちんと娘に説明をした上で、娘のしたいようにさせようとしたことで今は「三人で暮らしていた時もよかったけど今の暮らしもいいよね」と語ってくれるようになり、安心して私も自由な時間を手に入れられていることを実感しています。

育児面でいうと、私は育児に対して苦手意識があり、さまざまな不安があるんです。ひとりで育てると責任重大ですが、共同養育することでひとりで気負わずに済むのもよいところですね。

■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。

常に「ありがとう」をこまめに言うように心がけています。また、なにかお願いする時には、「私のためにこうしてほしい」ではなく、「娘のためにこうした方がいいのでは?」という提案の仕方をするようにしています。

たとえば、私の感情で「甘いものばかり食べさせないでよ!」というのと、「娘が虫歯になりそうなので、甘いものは控えてもらってもいいかな」と言うのでは印象が全然違いますものね。言い方を気遣うだけで元夫との関係もスムーズになることを体感中です。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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